みらい平中に92億円 工事発注は第2四半期を予定(つくばみらい市)
[2024/6/19 茨城版]
つくばみらい市は、みらい平地区新設中学校の整備を進めている。本年度には建設工事に着手する。新築工事費には24-26年度の3カ年で総額92億0108万円の継続費を設定した。発注見通しによると、工事は第2四半期に一般競争で発注する予定だ。工事は議会案件となり、議会の承認を得た後、着工し、27年4月の開校を目指す。
この事業はみらい平地区における人口の急激な増加を受けて、近い将来、既存の中学校では対応できなくなるおそれがあることから、新中学校を整備するもの。定員は約1500人とし、1学年15クラスの計45クラス程度の規模を想定する。建設場所は富士見ヶ丘地内の用地2万9933平方mとなる。なお、基本・実施設計は佐藤総合計画・andHAND建築設計事務所JVが担当する。
基本設計によると、施設のコンセプトは「学校全体が学びの場となる空間づくりで、新しい時代の学びを実現」を掲げていた。新学習指導要領で示された新しい時代の学びを実現するため、学びと交流のシンボル空間「みらいコモンズ」と、さまざまな学習形式にフレキシブルに対応できる「ユニット型教室」を提案している。
みらいコモンズは、▽学びの中心「ラーニングコモンズ」▽深める空間「STEAMコモンズ」▽伝える空間「ステップコモンズ」──で構成する。このうち、ラーニングコモンズは学校の中央に配置し、気軽に触れられるオープンな図書室として整備する。また、ステップコモンズは図書室に隣接した場所に生徒が座ることができる大階段として配置。憩いの場としてだけでなく、発表・発信の舞台や、部活動の練習場としても活用できることを提案している。
ユニット型教室では、普通教室3クラスごとにユニット化する。ユニット内では一斉授業やグループワーク、異なる形態の授業などを展開していく。1ユニットで100人程度のまとまりをつくることで、大規模校でありながら、落ち着きと安心感のある学習・生活環境の確保を目指すとした。
基本設計時点の配置図をみると、敷地の北側に校舎棟と体育館が一体となった施設として整備する。構造・規模は、校舎棟がRC造4階建て、延べ1万4101平方m、体育館がSRC造平屋1774平方mとなる。敷地の南東側にはプール棟(RC造2階建て、延べ1602平方m)を設置。プールは2階部分に配置し、1階部分は駐輪場として活用する。なお、駐輪場は全生徒が活用できるよう1500台分の駐輪スペースを確保した。
敷地の南側にはグラウンドを配置する。校舎棟を円弧状に傾けることで広い面積を確保した。200mトラックや100m走路、野球場、サッカーコート、テニスコートなどに対応可能となっている。