図書館改修で調査費 浄化センター更新に継続費(守谷市補正)

[2024/6/18 茨城版]
 守谷市は、6月定例市議会に3億3250万円を追加して総額を380億0065万円とする一般会計補正予算案(補正第2号)を提案している。主なものでは、中央図書館大規模改修事業で、増築部分の地盤調査を行うため310万円の委託料を計上した。公共下水道事業会計では、浄化センターの改築更新事業で、新たに沈砂池設備更新工事費に24-25年度の2カ年で総額4億2911万円の継続費を設定している。

 中央図書館大規模改修事業は、1995年4月に供用を開始した中央図書館(RC造3階建て延べ3523平方m)について、老朽化などを受けて改修を行うもの。具体的には、空調や照明など設備関係を中心に老朽化が進行し、空調では夏に故障するなどの不具合が発生している。市は昨年11月までに「守谷中央図書館改修構想」を策定。長寿命化や利用者ニーズを十分に反映した新たな空間・機能を備えた快適で魅力ある図書館への転換を図るためのリニューアルを図ることになった。

 昨年末からは、基本・実施設計業務に係る公募型プロポーザルの手続きを開始。2月に三上建築事務所(水戸市)を最優秀者に特定し、契約を結んだ。

 改修に当たっては、▽施設・設備の更新(老朽化や長寿命化への対応)▽安全で機能的なサービス環境の整備(誰もが不便を感じることなく利用できる環境の整備)▽快適で魅力ある空間の整備(利用者ニーズへの対応、時代や不具合への対応)▽新しい図書館サービスの環境整備(DXの推進と図書館システム更新への対応)──などを掲げる。施設・設備の更新では、空調設備の更新や照明のLED化などにより長寿命化を図るほか、安全で機能的なサービス環境の整備では、トイレの機能充実やユニバーサルデザインの採用などを盛り込んだ。

 また、利用者アンケートなどによる要望に応えるため、増築なども視野に入れながら休憩や和室、視聴覚スペースなどを設置して施設の充実を図り、時代に即した施設とする。この増築部分について、三上建築事務所の提案は当初、南側への増築を提案していた。しかし、市役所の出入口と交錯するなどの理由から、入口やエレベーターにも近く利便性の高い北側への増築に変更した。合わせて、増築部分の地盤調査を行うこととした。増築規模は、3階建てで延べ448平方m程度を想定している。

 設計は本年度中にまとめ、25年9月議会後の着工を目指す。工事中は閉館し、図書なども移動して集中的に工事を行い、26年末までの完了を目指している。予定工事費は14億円を見込む。

 公共下水道事業会計では、施設の老朽化対策を進めている守谷浄化センターの改築更新事業で、工事費1億9046万円を減額し、継続費の追加や変更、削除を行う。市の公共下水道事業は、単独方式により1981年9月に供用を開始した。老朽化した浄化センターではこれまで、市単独で設備の更新を進めていたが、現在ではストックマネジメント計画に基づき事業を進めている。

 今回の補正では、沈砂池設備更新工事を前倒し、新たに継続費を設定するほか、機械濃縮器設備更新工事では3カ年継続費(24-26年度総額11億8910万円)の年割額を変更。24-25年度で進める予定だった一次消化攪拌機(No.2)設備更新工事では継続費総額4億4220万円を削除する。一次消化攪拌機の着工時期については未定としている。

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