年度内に対策を決定 第4種踏切 安全対策協議会を設置(栃木県交通政策課)

[2024/6/14 栃木版]

 県交通政策課は、関係する鉄道事業者や関係市町とともに「県第4種踏切安全対策協議会」を設立し、13日に県庁で第1回の協議会を開催した。今回は協議会の設置要綱を確認したほか、県内の第4種踏切の現状を整理し、今後の取組方針について協議した。協議会は今後、各踏切毎の状況をまとめて合同の現地調査を行い、12月ごろの第2回協議会で踏切毎に実施する方針案を検討したあと、2025年3月ごろの第3回協議会でそれぞれの対策の方針を決定する。

 この協議会は、県内の第4種踏切について、関係者が連携して安全対策を進めることを目的に設置する。県ではこれまで、踏切における事故の防止や交通の円滑化を図るため、道路整備事業にあわせて県踏切道改良協議会合同会議などを活用しながら立体化や踏切の統廃合による除却などの対策を進めているが、第4種踏切は警報機や遮断器のある第1種踏切と比べて事故の発生する確立が高く、全国的にも痛ましい事故が発生するなかで、本県でも早急な安全性の向上が必要と考えて設置に至った。

 また、第4種踏切は個別に利用状況が異なることが想定され、今後の安全対策の検討や実施にあたっては各踏切の状況を十分に把握し、地域住民の理解を得ながら関係者が連携して取り組むことが必要となる。このため、第4種踏切を管理している鉄道事業者だけでなく、踏切のある市町の担当課や、オブザーバーとして関東運輸局も参画し、県が事務局となって新たな協議会を設置した。

 協議会は対象踏切の所在する市町の担当課のほか、踏切を管理する▽JR東日本大宮支社▽JR東日本高崎支社▽日本貨物鉄道関東支社▽真岡鐵道▽わたらせ渓谷鐵道-および県県土整備部交通政策課で構成し、アドバイザーとして国交省関東運輸局鉄道部の計画課と技術・防災第一課の担当者が参加する。

 議事に先立ち、同課の石崎浩課長は「本年4月に、群馬県高崎市の第4種踏切で起きた死亡事故を機に、本県も第4種踏切に対し早急に安全対策を進めていく必要があると認識した。今後、早期かつ円滑に安全対策を進めていくためには、関係者による連携が何よりも重要」と述べて、出席者に活発な議論を求めた。

 県内の第4種踏切の状況は、宇都宮市が1カ所(JR東日本大宮支社1カ所)、足利市が1カ所(JR東日本高崎支社1カ所)、日光市が9カ所(JR東日本大宮支社5カ所、わたらせ渓谷鐵道4カ所)、小山市が17カ所(JR貨物17カ所)、那須烏山市が1カ所(JR東日本大宮支社1カ所)、茂木町が1カ所(真岡鐵道1カ所)、高根沢町が2カ所(JR東日本大宮支社2カ所)の、合計32カ所となっている。

 このうちJR貨物が管理する小山市の17カ所は、JR小山駅から東光高岳の小山地区までの全長4.8kmの専用線に設置され、同社から大型変圧器を輸送する際の年に数回のみ利用される。使用する際は、電車の通過速度も極めてゆっくりで、各所に誘導員を配置するなど、他の第4種踏切とは状況が大きく異なっている。

 このように、各踏切毎に状況が違うことから、協議会では踏切毎に情報をまとめたカルテを作成する考え。カルテには事業者や路線、位置、幅員といった「基本情報」や利用者の属性、利用頻度などの「利用状況」、事故実績などの「危険度」、「道路拡幅計画の有無」、「踏切周辺の土地所有者」などを記載する。

 このカルテを基に、県と路線事業者、市町で合同の現地調査を秋ごろにも実施し、年内にも各踏切毎の対策方針案を打ち出す。この案を協議して、本年度内に対策方針を決定。来年度以降は年1回程度協議会を開催し、対策のフォローアップを実施する。

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