文化的施設に38億円 入札不調を受け工事費を増額(茨城町補正)

[2024/6/13 茨城版]
 茨城町は町議会第2回定例会に2億6235万円を追加して、総額を151億3735万円とする一般会計補正予算案を提出した。主なものでは、(仮称)新たな文化的施設建設工事に係る債務負担行為で、限度額を6億9900万円増額。今回の増額で事業費の総額は37億9900万円となる。担当課によると、議決後すぐにも再公告の手続きを開始するもようだ。

 文化的施設の整備は、中央公民館が東日本大震災で大きな被害を受けたことを踏まえてのもの。建設場所は公民館跡地で、昨年度に既存施設の解体工事を実施した。解体工事と文化的施設整備の実施設計業務は、岡田新一設計事務所(東京都文京区)が担当している。

 町は3月に建設工事に係る一般競争入札を実施したものの、入札は不調となった。これを受けて4月末にヒアリング調査をしたところ、昨今の人件費や物価の高騰が原因と判明。設計の見直しを行って、事業費を増額した。議決後はすぐに一般競争入札を再公告し、工事契約案を議会に諮る予定。なお、今回の事業費の対象外となる外構工事については、25年度に予算化する方針だ。供用開始時期については、当初予定していた26年4月から後ろ倒しになる見込みだという。

 新たに整備する文化的施設の規模・規模は、RC造一部S造3階建て、延べ3679平方mとなる。具体的な施設機能は、▽ホール機能▽活動支援機能▽交流促進機能▽施設運営機能──の4機能を盛り込む。ホール機能では、合唱や演奏、演劇などの文化活動や大規模な式典に対応できるよう、ホールやホワイエなどを配置。ホールは移動観覧席297席、スタッキングチェア195席の計492席を確保する。舞台形式はプロセニアム形式を基本としながら、平土間形式への転換も可能とし、ダンスや軽運動、パーティーなどの活用ができるものとしている。

 活動支援機能には、音楽スタジオや軽運動室、会議室などを整備。このうち会議室には、備品として移動式の和室の設置を予定する。交流促進機能では、多目的室やラウンジ、屋外イベント広場、テラスなどを盛り込む。ラウンジのなかには、飲食のできるカフェを設置する。

 施設運営機能には、事務室とキッズルーム、創作スタジオなどを導入する。このうち、創作スタジオには調理台を設け、料理教室や理科教室が開催できるものとしていく。施設には、このほか階段や廊下、倉庫、トイレ、授乳室、機械施設、エレベーターなどを配置する。

 文化的施設は指定避難所としての役割を担うため、施設の耐震化や不燃化を実施するなど、災害時の防災拠点としての機能も備える。特に屋外イベント広場は、雨天時でもぬかるまない舗装を施し、緊急車両などの寄り付きにも配慮する「防災広場」として整備。また環境面への配慮として、外皮の高断熱化やLED照明、高効率空調機の採用など省エネルギー設備による環境負荷低減を図っていく。

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