[2024/6/12　宮城版]
　石巻市は、石巻トゥモロービジネスタウン（石巻ＴＢＴ）の産業用地を丸一阿部商店（女川町）に分譲する。同社は水産加工業などを手掛けており、市によると新たな工場を石巻ＴＢＴに建設する計画だ。市は産業用地を売却するため、１２日の市議会６月定例会に財産処分に関する議案を上程し、議決されれば同社と売買契約を結ぶ。

　分譲するのは石巻ＴＢＴのナンバー１２と１３の区画で、面積が１万３６８９㎡。この２区画を同社が全て活用することにはなっていない。売却価格は１億８００６万１０３７円。

　同社は１９６８年２月設立の株式会社。事業内容は水産物加工業、営業冷蔵倉庫、保税蔵置場。女川町市場通りに本社女川工場と営業冷蔵倉庫を置いている。主に赤魚やカラスカレイなどの魚介類を販売・加工している。グループ会社は女川食品加工やミナト冷蔵など。

　石巻ＴＢＴは開成１‐１９他に位置する分譲地で、全体開発面積が約２４・１㏊。分譲面積は２０・６㏊。用途地域は準工業地域。建ぺい率は６０％以下、容積率が２００％以下。三陸自動車道の石巻女川インターチェンジから約２・５㎞に位置し、国道３９８号や県道石巻河北線に隣接している。

　市は分譲用地のうち、以前に６９６８㎡の区画を社会福祉法人夢みの里（同市）に分譲した。同法人は石巻市や東松島市でグループホームなどを運営しているものの、まだ石巻ＴＢＴの用地を活用しておらず、今後の立地が予定されている。