給食センターに85億円 18年間/PFIで整備運営(宮城県 石巻市が債務負担)

[2024/6/7 宮城版]
 石巻市は、一般会計6月補正予算案に新学校給食センターの整備運営事業費として、限度額85億5000万円の債務負担を設定した。期間は2024~41年度の18年間。新給食センターはPFI事業のBTO方式で整備する。7月上旬にPFI事業者の選定に向けた入札手続きを公告し、12月上旬に落札者を決定して、来年3月に事業契約を締結する予定。2027年4月1日の供用開始を目指す。事業期間は2042年3月末まで。

 新給食センターは北村字前山4-10の市有地に建設する。敷地面積は約4万8000平方mで、うち8500平方m以内に整備する。幅員17mの道路を挟んだ向かい側には遊楽館が建っている。

 新給食センターの内部は給食エリア、事務・その他エリア、付帯施設に区分する。給食エリアは汚染作業区域に入荷室・仕分室、食品庫、下処理室、冷蔵庫、洗浄室、防災備蓄倉庫などを配置し、非汚染作業区域に上処理室、煮炊き調理室、食物アレルギー対応調理室、コンテナ室などを設ける。

 事務・その他エリアは事務室、トイレ、会議室兼多目的室、食育調理実習室、見学通路・食育資料展示ホールなどを置く。付帯施設は貯水槽や駐車場、配送車両車庫、外灯設備などを設ける。

 調理能力は1日約4000食を確保する。配食校数は小学校が14校、中学校が9校、幼稚園が2園。献立方式は1日2献立とする。

 BTO方式ではPFI事業者が市有地に施設を設計・建設し、所有権を市に移した上で、維持管理や給食運営を行う。PFI事業者は設計企業、建設企業、工事監理企業、維持管理企業、運営企業で構成し、落札者になった場合は市内に特別目的会社(SPC)を設立する。

 設計企業の要件は、一級建築士事務所の登録を受けていることや、HACCPに関する相当の知識を持つこと、2014年度以降に国や地方公共団体が発注した延べ3000平方m以上の学校給食共同調理場の設計実績があることなど。

 建設企業の要件は、建築一式工事に関して特定建設業の許可を持っていることや経審の総合評定値が750点以上であること、14年度以降に国や地方公共団体が発注した延べ3000平方m以上の公共施設新築工事を完成させた実績があることなど。

 新学校給食センターの基本計画策定業務やPFIアドバイザリー業務は日本工営都市空間(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。

 市内には4カ所に学校給食センターがあり、このうち老朽化している住吉、河北、河南の3カ所を統合し、新給食センターを整備する。

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