医療連携施設の設計 地下1階・地上3階建て 本館南側に建設(宮城県 大崎市民病院)
[2024/6/6 宮城版]
宮城県大崎市にある大崎市民病院は6月5日、「地域医療連携拠点施設整備工事設計業務」の一般競争入札を公告した。病院本館の南側に、地下1階・地上3階建ての新病棟を建設する考え。大崎市の建築関係建設コンサルタント業務(建築一般)に登録している事業者を対象に、入札書を6月21日まで受け付ける。開札は6月25日。
入札の参加対象は、宮城県内に営業拠点を置いている建設コンサルタントら。病院の建設において、3000㎡以上の新築または増築の設計を行った実績が必要。技術者については、一級建築士として8年以上の意匠設計または施工監理の実務経験を求める。
大崎管内の5市町は2023年10月に、医療提供体制の確保に係る連携協約を締結した。これに基づき、管内にある公立病院のうち、大崎市民病院では主に高度急性期・急性期の患者を受け入れ、それ以外の公立病院では主に回復期、慢性期の患者を受け入れることにした。
医療提供の充実を図るため、市民病院には新しい病棟を建設し、各病院との連携を強化する。旧市民病院があった古川千手寺町に残している夜間急患センターを閉鎖し、その機能を新病棟に移管する。感染症への対応も強化する。また、管内の公立病院に務める医師、看護師らが共同で利用できる研修室や講義室、実習室などを設ける。
拠点施設の建設場所は、本館とエネルギーセンターの南側。現在は駐車場と進入路がある。計画では、S造地下1階・地上3階建ての建物を建設する予定。延べ面積は約3000㎡で、耐震構造とする。1階に夜間急患センターと感染症対応スペースを設け、2階には医師の控え室や管理室、当直室などを設ける。3階には研修室や講義室を設ける。本館およびエネルギーセンターの壁の一部をくり抜き、新設する拠点施設とはエキスパンションジョイントでつなぐ。
選定した設計業者には、拠点施設の新築設計および本館、エネルギーセンターの改修設計を2025年3月14日までにまとめてもらう。
拠点施設の建設ではまず、2025年2月から建設場所の舗装破砕など、外構工事を先行して行う。本体工事は同年7月に着工し、2027年1月の完成を目指す。概算工事費は税込み24億2500万円程度を見込んでいる。