千城台地区で公民館・図書館を再整備 複合施設の設計プロポ公告(千葉市)
[2024/6/4 千葉版]
千葉市は3日、千城台公民館・若葉図書館複合施設の新築設計業務について、委託事業者を選定する簡易公募型プロプーザルの手続きを開始した。委託限度額は9500万円。千城台南小学校跡地(若葉区)を活用し、延べ2000平方m規模の複合施設を新築する。事業費は20億円規模を概算しており、2026年度の着工を目指す。
複合施設の建設場所は千城台南小学校跡地の敷地1万2000平方mの一部とする。建物は公民館1000平方m、図書館1000平方mの計2000平方m規模の2階建てを想定。附帯施設として駐車場120台、駐輪場80台のスペースをそれぞれ確保する。
設計や工事費などの概算整備事業費については、近年整備された公共施設の実績から約20億円を概算。工事費高騰の状況などを踏まえ、設計の中で精査していく。
同業務では建築や設備の基本・実施設計をとりまとめるほか、積算や概略工程表の作成を担当する。履行期間は510日間を見込んでいる。
プロポの参加資格として、市測量・コンサルタント入札参加資格者名簿「建築関係建設コンサルタント業務」のうち、地区区分が「市内」「準市内」に登録されていることなどを求める。13日まで参加表明、7月22日まで技術提案をそれぞれ受け付け、8月6日のヒアリングを経て、7日以降に優先交渉権者を公表する予定だ。
今後のスケジュールをみると、25年度までに設計をとりまとめる。本体工事は26年度から施工者の選定を進めて着工し、28年度の完成、29年度の供用開始を予定している。
本年度予算では、新規事業として千城台公民館・若葉図書館再整備事業に4900万円を計上するとともに8200万円の債務負担を設定。基本・実施設計のほか、現況測量や地質調査を進めていく方針だ。
千城台公民館と若葉図書館はともに築40年以上が経過し、老朽化が著しく、雨漏りなど多くの課題を抱えている。既存施設の改修では、防災拠点として避難場機能を充実させることが難しいことから、両施設の建て替えを検討した。
その結果、建設場所として千城台南小学校跡地を選定。学校跡施設の活用素案を踏まえ、千葉大学との共同研究で千城台南小学校跡施設のグランドデザインを策定した。
グランドデザインでは敷地北側に民設民営の保育所、中央に図書館と公民館の複合施設、南側に特別養護老人ホーム和陽園を整備する構想。東側に緑道、西側に駐車場を配置している。
上位計画や地元住民からの要望などを踏まえ、千城台公民館・若葉図書館複合施設の整備に向けた方針案をとりまとめ、本年3月に基本計画を策定した。