子育て住宅を整備 プロポで事業者の公募開始(八千代町)
[2024/5/24 茨城版]
八千代町は22日、子育て世代移住促進住宅整備事業の募集要項を公表し、公募型プロポーザルの手続きを開始した。このプロポーザルは、PFIを活用して菅谷地内の敷地に子育て支援住宅を整備するもの。事業期間は56年3月31日に設定。町ではプロポーザルの手続き開始にあたり、30日に募集要項の説明会を開催する予定。参加表明書と参加資格確認申請書は7月16日から22日にかけて受け付ける。優先交渉権者は、10月ごろに決定する見通し。議会の承認を得た後、住宅整備に着手し、26年2月の入居開始を目指す。
町は定住人口の増加や地域の活性化を図ることを目的に、子育て世帯を中心とした中間層向けの集合住宅の整備を計画している。その際には、PFIを活用し、民間ノウハウによる質の高いサービスの導入や平準化を図っていくとした。町が民間活力を導入した町営住宅の整備に取り組むのは今回が初の試みとなる。なお、事業費については当初予算で55年度までの債務負担行為に限度額6億8300万円を設定した。
整備場所は菅谷1049-1ほかの敷地1662平方m。整備の際の留意事項として、▽良質なサービスの提供およびコストの縮減▽周辺環境との調和▽雇用・子育て支援▽地域経済の活性化──を盛り込んだ。
事業手法については、BTO方式を採用。民間事業者が新施設を設計、建設を行った後、施設の所有権を町に移転し、事業者が維持管理・運営を行う形となる。事業期間については、事業契約締結日の翌日から56年3月31日までと設定した。
敷地内に整備する施設としては、住宅棟(集合住宅)や外構、コミュニティスペースなどを設置していく。このうち、住宅棟は3LDKタイプ(住戸専用面積70平方m程度)とし、戸数は15戸、構造はRC造を予定している。
コミュニティスペースについては、敷地内のデットスペースを活用し、広場を整備する。子育てやコミュニティ形成に寄与する箇所、備品は民間提案とする。
外構では駐車場の規模を、自動車と自転車それぞれ各戸2台以上のスペースを確保することを明記。このほか、ごみ集積場や塀、子どもの安全に配慮した設備を整備することを求めている。
公募の参加形態は、設計企業と工事監理企業、建設企業、維持管理企業、運営企業、SPCのマネージメント企業、資金調達企業などで構成するグループであること。なお、代表企業は、八千代町内に本店、本社を有することが求められる。
構成グループの参加資格を見ると、設計企業は一級建築士事務所に登録され、08年以降に今回の事業に類似する住宅、または公共施設を設計した実績があること。建設企業では、建築一式工事の特定建設業の許可を受け、08年以降に類似する住宅、または公共施設を施行したことなどが参加資格となる。
募集要項の説明会は30日に町役場で開催する。参加希望者は、27日までに説明会参加申込書を担当課に提出すること。募集要項に対する質問は31日から6月14日まで受け付ける。7月4日には町ホームページで回答を公表する。
応募表明書などの提出は7月16日から22日までとし、提案書は9月9日から13日まで受け付ける。なお、募集要項や申込書は町のホームページからダウンロードすることができる。
今後は10月ごろにも優先交渉権者を決定・公表し、同月内に事業者と基本協定を締結する。12月議会で事業契約の承認を得た後、住宅整備に着手。26年1月に施設の引き渡しを行い、2月の入居開始を目指す。
プロポーザルに対する詳しい問い合わせは、町まちづくり推進課(電話0296-49-6312)まで。