北千葉道路の加速を 期成同盟会が総会(千葉県ら)
一般国道464号北千葉道路建設促進期成同盟会(会長・熊谷俊人知事)の通常総会が17日、千葉市内で開かれた。事業区間の整備を加速化するとともに、全区間を事業化していくため、要望事項を採択。国や本県選出国会議員に対し、国の概算要求に間に合うよう要望活動を展開する予定だ。
熊谷会長は、北千葉道路の進ちょく状況を説明し、「皆さんと連携しながら、1日も早い全線開通に向けて全力で取り組んでいきたい」と意気込みを語った。来賓として駆け付けた松本尚衆院議員は、能登半島地震での被災状況などを踏まえ、北千葉道路を早期に開通する必要性を強く訴えた。
議事では、2024年度事業計画案など3議案を原案通り了承された。副会長の芝田裕美鎌ケ谷市長が、北千葉道路の建設促進に関する要望事項を読み上げ、期成同盟会の要望文とすることを決めた。
要望書では、事業中の市川・松戸区間を強力に推進することや、未事業化区間の早期事業化を図ることを強く求めている。印西市~成田市間の早期開通や4車線化に必要な予算の確保、国道464号全線の直轄編入、防災・減災・国土強靭化のための5か年加速化対策などの予算確保を要望していく。
北千葉道路は、常磐道と東関東道のほぼ中間に位置し、外環道(市川市)から千葉ニュータウンを経て、成田空港(成田市)までを最短で結ぶ延長約43kmの幹線道路。
印西市~成田市間の13.5kmについては、国と県が協同で整備を進めており、印西市若萩~成田市押畑間の9.8kmが暫定2車線で開通。残る成田市押畑~大山間の3.7kmについては、県が整備を進めている。
未整備区間の市川市~鎌ケ谷市間の約9kmを含む市川市~船橋市間の約15kmについては、これまでに国や県、NEXCO東日本などで構成する「千葉県道路協議会」で、専用部と一般部の併設構造とし、専用部は直轄事業と有料事業の合併施行とすることが確認されている。
このうち市川・松戸区間の専用部1.9km、一般部3.5kmについては、21年度に直轄権限代行として事業化。用地取得に向けた道路の設計などが進められており、このほど用地買収に着手することが発表された。
県と沿線市は、用地取得促進プロジェクトチームを設置し、用地取得体制の強化を図るなど、事業が円滑に進むよう国に最大限協力していく。未事業化区間でも地籍調査を進め、事業実施へ向けた環境を整える方針だ。
この期成同盟会は県や沿線市、地元経済団体など15団体で構成。北千葉道路の早期全線開通にかける地元の熱意を伝え、官民一体で国への働きかけを強めるため、20年10月に設立された。