新産業団地整備を要望 宇都宮上三川IC南側の約35.9ha(上三川町)
[2024/5/14 栃木版]
上三川町の星野光利町長は13日、県庁で福田富一知事に対し、新産業団地の整備に係る要望書を提出した。整備を予定しているのは、北関東自動車道宇都宮上三川ICより南側の石田・磯岡地区で、新4号国道沿いの開発面積約35.9ha。星野町長は、北関東道と新4号国道との結節点で開発のポテンシャルが非常に高い地区であるとして、県にスピード感を持って整備に取り組んでほしいと要望。福田知事も、開発の可能性が高い地区との認識を示し、速やかに庁内で可能性調査に着手して結論を出したいと答えた。
県で可能性調査に早期着手
要望書によると、町内では新4号国道と北関東自動車道が結節するなど優れた交通利便性を有することなどから、既存の工業団地は全て分譲済みとなっており、工場立地や拡大の相談・引き合いも多く寄せられている状況にあり、町も優れた交通利便性を最大限活かせる候補地を選定して、新たな産業団地開発の検討を進めている。
しかしながら、町自らが主体となって実施することは財政状況や職員の技術力などから極めて困難なため、その整備を県に要望。あわせて町としても、公共施設の整備、権利者との交渉や企業誘致活動などで必要な役割を担い、県と一体となって事業を推進していくとして、県の対応を求めた。
星野町長は「今回要望した箇所は新4号国道と北関東道との結節点で、県内でも有数の交通の要衝であり、ここに産業団地が整備されればそのポテンシャルは非常に高い」と、この地区へ整備を要望した目的を話した。予定エリアは大部分が民有地であり、これから用地を取得することになる。
これに対し、福田知事は「産業団地は地域経済の振興・発展には欠かせないと考えており、交通の要衝ということもあるので、可能性は非常に高いのではと思う。可能性の調査を庁内で速やかに検討し、結論を出したい」と応じた。
町内の産業団地は、県土地開発公社が新4号国道沿いに上三川インター南産業団地を2021年度に整備しているが、すでに全区画の分譲が完了している。分譲完了後も多くの企業から引き合いがある状況であり、町は雇用の確保や税収の増加、定住人口の増加などを目指して、新たな産業団地の整備を検討してきた。
なお、開発予定地区の隣接地には、町が公共施設として道の駅の整備も計画している。建設予定地は、新4号国道と県道雀宮真岡線が交差する磯岡交差点南西側の約6haで、宇都宮市など近隣市町の圏域人口が多く、宇都宮市インターパーク地区の大型商業施設も生かした集客も期待できる。町は24年度中にも基本構想や基本計画を策定するなど、早期の開発を目指している。