石神小で長寿命化 実施計画 文教地区の駐車場整備(東海村)
[2024/5/11 茨城版]
東海村は、第6次総合計画に基づく24-26年度の実施計画を策定した。本年度の全体事業数は700事業(うち新規事業は27事業)で、大規模建設事業には21億8131万円を投じる見込み。主な事業は、石神小学校長寿命化外装改修事業(第1期)や文教地区駐車場整備事業(第1期)、産業・情報プラザ「アイヴィル」外装改修事業、総合福祉センター「絆」外装改修事業(第2期)などを予定している。
実施計画は、総合計画に掲げた将来ビジョン「『輝く SONZAI つながる TOKAI』~共に生き 共に育つ しなやかで活力あるまち~」の実現に向けて主要事業を明らかにするとともに、大規模建設事業を含めた今後3年間の見通しを示している。
実施計画の策定にあたっては、行政需要の多様化による歳出増大を抑制するため、事業の選択と集中をさらに進める。実施計画の策定や予算編成の手法としては、「積み上げ方式」から各部に予算枠を配分する「枠配分方式」を採用。また、本年度の実施計画は、新たな庁内横断的組織である「地域戦略推進実行本部」で検討して策定した。
行政経営方針では、3つの基本的な考え方と3つの重点的に取り組むべき政策を明示。「第6次総合計画」と「まち・ひと・しごと創生総合戦略(第2期)」が最終年度を迎えることから、25年度以降を視野に入れた作業もスタートさせる考えだ。行政運営の基本的な考え方としては、各種計画の推進、機動性と柔軟性の実践、官民共創の更なる推進の3項目。重点的に取り組むべき政策としては、少子化対策、デジタル化の推進、交流連携の推進の3項目を掲げている。
重点取組政策の主な事業費には、(仮称)東海村緊急保育所整備事業に4250万円、防災行政無線放送設備基本計画策定事業に49万円、道路新設改良舗装事業・中央区画整理雨水排水路整備事業等に2億2215万円などを計上し、新規事業16件を含む30項目を設定した。主な大規模建設事業は、▽福祉施設▽教育施設▽道路・橋梁・公園など▽上・下水道▽その他施設──に分けてまとめた。
石神小学校長寿命化外装改修事業は、校舎や体育館を対象に改修工事を実施して施設の長寿命化を図る。24年度は第1期工事として北側に立地する管理棟と体育館棟、体育舎(RC造平屋84平方m)の外装改修工事を行う。設計は羽石英夫建築設計事務所(水戸市)で策定した。25年度には第2期工事として、南側の校舎棟などの外装改修工事を予定している。
同校は石神外宿に立地しており、校舎は04年に建設された。敷地内には管理棟と体育館棟、校舎棟、センター棟、給食棟などがあり、これら校舎の規模はRC造一部S造3階建て、延べ6782平方mとなる。
文教地区駐車場整備事業は、第1期整備工事を行う。24年度は敷地の東側を対象とし、雨水貯留槽などを埋設するほか、車道との段差を解消する。25年度は第2期として、残りの西側の整地や舗装工事を予定する。
この事業は、旧中央公民館跡地と東海文化センターの駐車場を含めて一体的に共用駐車場を整備し、駐車スペースを拡張するもの。船場地内の東海文化センターや中央公民館、歴史と未来の交流館などの文教エリアで一体的利用を図る。整備面積は約1万0500平方m。駐車スペースは300台分(多目的駐車場5台分を含む)を確保する。実施設計は水工エンジニアリング(水戸市)で策定した。
産業・情報プラザ「アイヴィル」外装改修事業は、施設の老朽化に伴い雨漏りなどがみられることから計画された。外壁塗替え工事のほか、屋上防水改修工事、屋上庭園改修工事、、外部照明器具更新工事などを行う。建物の規模は、RC造一部S造3階建て、延べ2907平方mとなる。改修工事に併せて、新たに屋上へ太陽光発電設備を整備する。30キロワットのパネルと蓄電池を設置する予定だ。
総合福祉センター「絆」改修事業は、施設の老朽化に伴い外装改修工事を実施するもの。24年度は第2期工事を行う予定で、本館の防水改修や外壁改修などを予定している。「絆」は村松地内に位置し、本館の規模はRC造一部S造・SRC造2階建て、延べ面積は6535平方mとなる。このほか、中央監視制御装置の更新工事も行う予定で、1億9360万円の債務負担を設定している。