道の駅で基本設計 プロポーザル手続きを開始(那珂市)
[2024/4/27 茨城版]
那珂市は24日、「那商委第29号那珂市『道の駅』基本設計業務委託」に係る公募型プロポーザルを告示した。設計の策定にあたっては、建築家の藤森照信氏を起用し、候補者と共同して誘客力が高く魅力的な施設の整備を目指す。業務委託料の提案上限額は3521万5000円とし、委託期間は25年3月31日に設定。5月1日の午後2時に説明会を開催し、参加申請書は13日から21日の午後5時まで受け付ける。プロポーザルによる審査結果は6月上旬に通知し、同月中旬に契約を締結する見通しだ。
市では、那珂IC周辺地域に複合型交流拠点施設「道の駅」の整備を計画している。今回告示となった基本設計において、世界の建築や建築史に造詣が深い藤森氏を起用し、特徴的な建築デザインなどの提案を受けることで、独自性が高く、市のシンボルとなるような施設の整備を目指していく。
道の駅の建設場所は、飯田地内の飯田押敷交差点北西側の敷地約4万5000平方mとなる。同地は那珂インター線と菅谷・飯田線(バードライン)に面している。整備予定地に沿って那珂インター線と菅谷・飯田線を結ぶ外周道路を新設するほか、外周道路から那珂インター線へアクセスできる交差点と、菅谷・飯田線の北側へ信号機を設置した交差点を新たに設ける予定だ。
施設の規模は、延べ面積約3030平方mを想定する。道の駅の基本機能である休憩機能(トイレ450平方m)と情報発信機能(観光情報コーナーなど170平方m)のほか、農畜産物直売所(450平方m)、地産地消レストラン・フードコート(420平方m)、ベーカリー・スイーツショップ(200平方m)、地場産品開発施設(200平方m)、多目的スペース(100平方m)、全天候型プレイゾーン(400平方m)などを設ける。
また、屋外には駐車場(1万3000平方m)や原っぱゾーン(芝生広場・遊具・ビオトープ1万平方m)、緑地(3570平方m)などを配する。基本計画での想定事業費は約26億円を見込む。
業務内容は、建築基本設計(建物の意匠・構造、外構など)をはじめ、駐車場等基本設計(敷地造成、駐車場、調整池、インフラなど)、造成実施設計、各種申請手続き、概算事業費の算出などを盛り込む。22年度に策定した基本構想・基本計画を踏まえて、その内容を具体化する先進的な設計となるよう努めながら、道の駅の整備に必要な建築施設の基本設計および敷地造成に関する設計業務を行う。
また、候補者は藤森氏とのコミュニケーションを良好に図ることができ、作風や考え方、意向などを最大限に設計図書に反映できる能力を総合的に比較検討し、最適な者を選定する。
参加資格は、那珂市の建設工事・建設コンサルタント等入札参加有資格者名簿に登載されている者。那珂市、水戸市、日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、ひたちなか市、常陸大宮市、大子町、城里町、東海村のいずれかに本社を有し、年間平均完成工事高が4000万円以上の者。建築士法に基づく一級建築士事務所の登録を受けていることが条件となる。
候補者の選定は、「那珂市『道の駅』基本設計業務委託に係る公募型プロポーザル審査委員会」において、書類による一次審査を行って上位4者程度を通過者として選ぶ。その結果は5月28日に通知し、通過者によるプレゼンテーションおよびヒアリングによる二次審査は31日に実施する予定だ。
詳しい問い合わせ先は、産業部商工観光課インターチェンジ周辺開発推進室(電話029-298-1111、内線246)まで。