古河署改築に39億円 当初予算 石岡署移転で基本設計(県警察本部)
[2024/4/18 茨城版]
県警察本部の当初予算(警察費)は、対前年度当初比で3.1%増の645億4230万円となった。このうち、投資的経費には53億3800万円を確保。主な事業には、古河警察署の移転改築工事費に3カ年で総額39億5600万円を確保した。このほか、石岡警察署の移転改築に向けた基本設計委託料5600万円や、警察施設の改修工事費に13億2469万円を盛り込んだ。
当初予算が前年度と比較して増加となったのは、職員給与や退職手当の増加が要因となる。予算の内訳は、職員給与費などの人件費が77.4%、次いで活動経費などの一般行政費が14.3%、警察施設整備費などの投資的経費が8.3%となる。
建設業関連の事業費をみると、警察署など建設整備費に7億5559万円を計上。主なものでは、古河警察署の移転改築工事や石岡警察署の移転改築に向けた実施設計を実施していく。
このうち、古河警察署の建設工事費に26年度までの債務負担行為を含めて合計39億5600万円を確保。24-26年度の3カ年で工事を実施し、26年度中の供用開始を目指す。
この事業は古河市旭町に位置する既存施設の老朽化や狭あい化、拠点機能の強化などを理由に移転改築を行うもの。建設場所は、古河駅東部土地区画整理事業地内の保留地143街区と145街区の一部約1.5haとする。新施設の構造・規模はRC造3階建て、延べ5100平方m程度とし、内部には事務室や会議室、当直室、更衣室、留置場、道場、機械室などを配置する。実施設計は桂・団JVが担当した。なお、今回予算化した工事費には本体工事に加えて、倉庫や外構の整備費も含んだ金額となる。
石岡警察署では、移転改築に向けて基本設計委託料5600万円や用地購入費4億1200万円を盛り込んだ。この事業は石岡市東石岡地内に位置する既存施設の老朽化や狭あい化を理由に移転改築を行うもの。移転場所については現時点で検討中となっている。本年度には建設場所を決定し、用地を取得するとともに基本設計をまとめる。25年度には実施設計を策定し、26-28年度の3カ年で建設工事を行い、28年度の供用開始を予定する。
警察施設改修費には13億2469万円を確保した。この事業は長寿命化の観点を踏まえて、警察施設の計画的な改修を行うもの。本年度には本部庁舎窓際空調機や無停電電源装置などの更新工事、警察署内外装改修・設備更新工事、駐在所リフォームを予定する。
交番・駐在所等建設整備費には1億2496万円を予算化。この事業は交番・駐在所の計画的な建て替えを行うもの。本年度は常総署伊奈地区交番1所の建設工事を予定する。なお、実施設計は井川建築設計事務所(稲敷市)が担当した。
交通安全施設整備費には26億2718万円を計上。この事業は交通事故を防止するとともに、交通事故死者数を減少させるため、重点的・効果的な整備を行うもの。本年度は信号機新設36基や、信号制御機更新358基、信号灯器LED化423式、道路標識・道路標示の整備を予定する。
太田警察署の解体工事費には7700万円を計上。この工事は昨年に太田警察署が新庁舎に移転したことに伴い、旧庁舎の解体を行うもの。旧庁舎は常陸太田市木崎二町地内に位置し、敷地面積は2993平方mとなる。解体にあたっては、同地にあるすべての施設の解体工事を行う。このうち、本庁舎の構造・規模はRC造2階建て、延べ1021平方m。なお、解体設計は根本建築設計事務所(水戸市)が担当した。