新消防署に設計費 当初予算 運動公園で野球場改修(常総地方組合)
[2024/4/12 茨城版]
常総地方広域市町村圏事務組合(管理者・松丸修久守谷市長)の当初予算は、対前年度比10.9%増の75億5979万円となった。主な事業には、つくばみらい市内に新消防署を整備するための設計委託料1億4367万円を確保。このほか、常総運動公園の野球場を改修・拡張するための基本・実施設計委託料5797万円、公園給水設備の更新工事費9700万円を盛り込んだ。
消防施設費では(仮称)みらい平消防署庁舎建設の基本・実施設計委託料について、25年度までの債務負担行為に1億4367万円を設定した。あわせて、用地取得費1億4312万円を予算化。本年度中に用地を取得するとともに、基本設計に着手する。25年度に実施設計を行い、26-27年度の2カ年で工事を行う見通しとなる。
この事業は、谷和原出張所と東部出張所を統合し、みらい平地区に新たな消防署を整備するもの。建設候補地については、昨年につくばみらい市立富士見ヶ丘小学校の南側の敷地約7200平方mを選定した。
新施設の職員総数は43人を予定し、常時勤務する人数は15人に設定。配備車両は8台とする。内訳は消防ポンプ自動車2台、救急車2台、大型水槽車1台、広報車2台、指揮車1台となる。施設は2階建てとし、附属設備として訓練棟も配置する。なお、新施設の構造・規模については、検討中だという。
本年度は用地取得を行うとともに、地質調査と基本設計を行う。25年度には実施設計をまとめ、26-27年度の2カ年で建設工事とシステム移転を進める。供用開始は28年4月を予定する。
消防関係ではこのほか、つくばみらい消防署改修として、工事費8200万円と施工監理委託料330万円を計上。工事内容は空調更新や外壁改修、車庫の吹き付け塗装、屋上防水、ホースリフターの改修などを予定する。施設の構造・規模は、RC造2階建て、延べ779平方m。実施設計は相澤建築設計事務所(つくば市)が担当した。
公園管理費では、野球場改修工事の基本・実施設計委託料に5797万円を確保した。本年度中に設計をまとめ、25-26年度の2カ年で工事を実施する見通しだ。
この工事は常総運動公園内にある野球場の改修を行うもの。その際には、球場の拡張と老朽化対策を実施していく。このうち、球場の拡張については、現在の規模が両翼95m、中堅109mで、高校野球の公式試合の規格を満たしていない状況にあるため、拡張を行う。拡張する規模は両翼100m、中堅122mを予定する。老朽化対策としては、メインスタンドと排水設備の改修を行う。メインスタンドの収容人数は400人を予定し、盛土スタンドとあわせて合計5000人を見込んでいる。
野球場の改修とあわせて、施設に付属する車庫兼倉庫の新築も行う。事業費には基本・実施設計委託料327万円と工事費1760万円を確保した。建設場所は野球場の近隣とし、規模は100平方m程度を予定。本年度中に設計と工事を完了する見通しだ。
公園関係ではこのほか、給水設備更新工事費に9700万円を計上。常総運動公園では現在、浄水と井水を併用している状況にある。今回の工事では、井水設備の経年劣化を踏まえて、浄水への切り替えを行う。実施設計はフケタ設計(栃木県宇都宮市)が担当。工事は単年度で完了する計画となっている。
障害者福祉施設管理費では、ナースコール設備更新工事費に1780万円を予算化。対象となる障害者支援施設「常総ふれあいの杜」では08年の供用以来、ナースコール設備の更新を実施していなかったため、更新工事を実施する。
同組合は守谷市野木崎地内に位置し、常総市と取手市、守谷市、つくばみらい市の4市で構成する事務組合。敷地内には、常総環境センターのほか、常総運動公園や常総広域地域交流センター「いこいの郷常総」、生ごみ堆肥化施設の守谷事業所が立地する。このほか、常総広域消防や防災センター、障害者支援施設「常総ふれあいの杜」などを運営している。