新港清掃工場リニューアル DBOで事業者の選定着手へ (千葉市)
[2024/4/9 千葉版]
千葉市は、新港清掃工場のリニューアル整備・運営事業について、事業者の選定に着手する。DBO方式で建物を改修し、プラント設備を全面的に更新する計画。8日にアドバイザリー業務の委託先を選定する公募型プロポーザルを公告した。委託限度額は4466万4400円。10日から参加申請を受け付ける。
既存建築物は必要な改修を施した上で再利用し、プラント設備は全て更新する計画。施設規模は日量150t×3炉の計450tとし、焼却方式は全連続燃焼式焼却炉ストーカ式。可燃ごみと可燃残渣を処理する。
事業方式は、設計から建設、運営までを担う「DBO方式」を採用する。民間のノウハウや技術能力などを最大限活用して、施設整備を進めていくため、PFI法に準じて事業者の選定を進めていく方針だ。
事業者選定アドバイザリー業務では▽事業条件や事業者募集・選定方法の検討▽実施方針の作成・公表▽特定事業の評価・選定▽募集書類の作成▽事業者の募集・評価・選定▽協定・契約の締結▽審査員会の運営──などを支援する。委託期間は2026年3月まで。
プロポの参加資格要件として、市委託入札参加資格者名簿で「調査・計画」で登録されていることのほか、業務実績などを求めている。23日から5月8日まで技術提案書を受け付け、15日のヒアリングを経て、20日に選定結果を公表する予定だ。
23年度は基本計画に基づき、PFIなどの導入可能性調査を実施した。本年度から事業者募集・選定に向けた具体的な検討を進め、25年度に事業者と契約を締結する予定。26年度から実施設計を進め、27年度から30年度にかけて整備工事を実施し、31年度の稼働開始を目指す。
新港清掃工場リニューアル稼働後は、北清掃工場の運転を停止し、北谷津の新清掃工場と新港清掃工場の2カ所で焼却処理を担う。
PFI等導入可能性調査業務はパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区)が担当。同業務では▽事業方式の検討▽市場の関心調査▽事業方式の評価▽事業スケジュール▽事業費の設定▽資金面の条件設定▽VFM試算に関する複数パターンの検討▽検討会の支援──などを担当している。
このほか、基本計画作成業務は日本環境衛生センター(川崎市川崎区)、改修に向けた基本方針策定業務は桑田建築設計事務所(千葉市美浜区)がそれぞれ担当。
新港清掃工場の所在地は美浜区新港226-1。ごみ焼却施設の能力は日量435t(145t×3基)で、炉の形式は全連続燃焼式焼却炉(ストーカ式)。プラントの設計・施工は川崎重工業、建築設計は大建設計、建築工事はハザマ・熊谷・松栄建設JVが担当した。