[2024/4/5　千葉版]

　流山市は、ジェトロ跡地の活用をはじめ、江戸川台駅東口周辺地区の再整備に取り組んでいる。再整備にあたっては、民間事業者と連携して公民複合施設を建設することなどを検討しており、今年度予定している調査業務が、国土交通省の「先導的官民連携支援事業」に採択された。交付予定額は1106万円。2024年度中にジェトロ跡地の活用に関する基本構想を策定し、市民検討会での意見やサウンディング調査などを踏まえ、具体的な公民連携手法を検討することにしている。

　市は、江戸川台駅東口周辺地区について、駅前広場の再整備や老朽化した公共施設の再配置を計画し、地元住民らと駅周辺の魅力を高める仕掛けづくりや、エリアマネジメントに取り組んでいる。想定している供用開始時期は複合施設が27年度、駅前広場が28年度。

　ジェトロ跡地については、基本構想市民検討会(座長・石田光規早稲田大学文学学術院教授)を設置、活用方針や施設機能の検討を進めている。

　市の集約案によると、民間施設のほか、江戸川台駅前庁舎の機能と、「江戸川台福祉会館・児童センター」のうち児童センターをジェトロ跡地に配置、北部地域包括支援センター跡地に駐車場を整備することなどを提案している。

　昨年実施した民間事業者とのサウンディングには4社が参加し、整備手法としてBTOやDBOなど複数の手法を提案。地域性を活かした民間施設の整備アイデアが寄せられた。

　ジェトロ跡地2088平方ｍでは来年3月まで、民間事業者の参入などの可能性を検証するためトライアルサウンディング調査を実施している。

　23年度予算に計上していたジェトロ跡地施設の実施設計費は、事業手法などの検討に時間を要するため委託を取り止め、3月補正予算で削除した。

　国交省は、官民連携事業の導入検討や取り組みを支援しており、24年度は、応募総数45件の中から、先導的官民連携支援事業29件と専門家派遣2件が採択された。