新消防庁舎で設計費 当初予算 中央公民館の改修に2.5億円(大洗町)

[2024/4/2 茨城版]
 大洗町(國井豊町長)は、町議会定例会に当初予算を提出し、原案通り議決を得た。一般会計は前年度比10.5%増の94億8600万円となった。主な事業では、中央公民館・漁村センター大規模改修事業に工事費と監理委託料で2億5379万円を計上したほか、新消防庁舎整備事業には実施設計委託料や地質調査業務委託料など1億1273万円を予算化した。このほか、防災集団移転促進事業に2億2755万円、町営住宅改修事業に5205万円などを盛り込んだ。

 一般会計における普通建設事業費は、対前年度比182%増の10億8761万円となった。特別会計・企業会計の合計は56億7077万円で、同1.2%の減。一般会計に特別会計・企業会計をあわせた予算総額は、同5.8%増の151億5677万円となっている。

 主な事業を見ると、中央公民館・漁村センター大規模改修事業では、工事費2億4972万円と監理委託料407万円を投じた。施設の老朽化を受けて、屋根や外壁、トイレの改修や排水管の更新などを行っていく。施設の規模は、中央公民館がRC造2階建て延べ1237平方m、漁村センターが同510平方mとなる。実施設計は根本建築設計事務所(水戸市)でまとめた。

 新消防庁舎整備事業には、実施設計委託料や地質調査業務委託料など1億1273万円を確保した。現在の消防庁舎が立地的な問題や狭あい化など、災害対策の中枢機能を十分に果たせていないことから移転をする。新施設の建設地は大貫台地区で、敷地面積は約1万平方m。基本設計段階での施設の規模は、庁舎棟がRC造2階建て、延べ床面積が約3000平方m、訓練塔は3階建て約300平方mを想定している。基本設計業務は柴建築設計事務所(水戸市)が担当。今後は25年度に造成工事を実施し、26-27年度に本体工事を行う予定だ。

 消防関係ではこのほか、消防水利施設整備事業に3361万円を配分。消防水利の充実を図るため、耐震性貯水槽を計画的に整備していく。24年度は、和銅地区と桜道地区の2カ所に設置する。

 防災集団移転促進事業には2億2755万円を計上し、災害危険区域の住居の移転補償を行う。この事業は国交省の補助を活用して、大雨でたびたび浸水被害が発生している涸沼川沿いの掘割・五反田周辺地区の住居の集団移転を図るもの。災害危険区域の対象となる戸数は72戸で、町は移転先として五反田土地区画整理事業や一本松区画整理事業の保留地などを想定している。認可が下りれば希望者のうちの一部から、移転を順次進めていく。

 町営住宅改修事業では、工事費や設計委託料など5205万円を計上。24年度は二葉住宅B棟の屋根改修工事のほか、前原住宅と二葉緑住宅の街灯のLED化工事などを実施する。

 町道の整備では、23年度からの繰り越しに加えて調査・測量・設計等業務委託料891万円と舗装・改良・維持補修工事費1億2089万円を確保した。対象となるのは5路線で、関根祝町線は延長180m、吉沼祝町線は220mの道路改良工事、大洗駅前通りと町道8-2000号線はそれぞれ150m、町道8-1295号線は100mの舗装修繕工事を行っていく。

 水道事業会計では、既設配水管の布設替工事や夏海浄水場の受変電設備更新工事を実施するため、建設改良費に1億8277万円を予算化する。下水道事業会計の建設改良費には1億8732万円を計上した。引き続き枝線の管渠工事を進めるほか、港中央中継ポンプ場の電気・機械設備更新に係る設計をまとめる。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.