新消防署で測量費 当初予算 川口地区の歩道を再構築(土浦市)
[2024/3/26 茨城版]
土浦市(安藤真理子市長)は、新年度当初予算の概要を明らかにした。一般会計の総額は567億3000万円となり、対前年度比2.6%の増加となった。主な事業では、新消防署の整備に向けた測量調査委託料や、川口ショッピングモールの歩行空間の再構築に向けた基本構想委託料、考古資料館長寿命化の基本・実施設計委託料などを盛り込んだ。
一般会計の投資的経費は、同12.3%減の40億8799万円。特別会計は7会計の合計で同1.3%増の422億1000万円となった。
主な事業のうち、消防庁舎整備事業では、測量調査委託料に517万円を予算化した。土浦消防署南分署と荒川沖消防署の統合に向けて、建設場所の検討を進める。建設地が決定すれば、基本計画に着手する見通しだ。
この事業は南消分署の老朽化や、土地・建物が狭あいであること、荒川沖消防署が住宅地に接することなどを踏まえ、両施設の統合を行うもの。基本構想によると、2署の機能と人員を集約させ、広域的な災害や女性職員にも対応できる新たな防災拠点として整備していくとした。庁舎の規模は2階程度の低層建築物を想定。24年度以降に基本計画や用地取得を行い、新施設の竣工は27年度を目指すとした。
今回の測量調査では、新施設の建設場所の決定に向けた調査を行う。なお、現時点で建設地は決定していないという。
川口ショッピングモール歩行空間再構築事業では、基本構想委託料に650万円を計上した。この事業は1985年に高架橋とあわせて整備された川口ショッピングモールの歩行空間(延長約500m)の再整備を行うもの。その際には、中心市街地の活性化に寄与する空間にすることを想定する。具体的な内容については、地域住民とワークショップを進めながら検討を進めていくという。
上高津貝塚長寿命化改良事業では、考古資料館の長寿命化工事の基本・実施設計委託料に2406万円を予算化した。この事業は施設の老朽化を受けて、改修工事を行うもの。その際には、空調設備をはじめとする施設全体の大規模改修を実施していく。24年度に設計をまとめ、25-26年度の2カ年で工事を進める考えだ。なお、全体事業費は7億4401万円を想定している。
清掃センターごみクレーン外整備事業では、24-26年度の3カ年で総額17億2658万円の継続費を設定した。この工事は16-18年度に実施した基幹的設備改良工事の実施対象外である主要設備の更新を行うもの。今後は優先順位をつけながら、計画的に設備の更新を進めていく。
IC周辺地区土地利用促進事業では、事業化検討調査委託料に5775万円を確保。事業化を検討するエリアは、桜土浦IC周辺となる。24年度には準備委員会設立に向けた地権者の合意形成を図るとともに、業務代行予定者を選定するための作業を実施していく。
小中学校長寿命化改良事業では、学校施設の長寿命化計画に基づいて整備を進める。当初予算分としては、神立小学校校舎棟の基本設計委託料などに2747万円、都和中学校校舎棟の実施設計委託料に3181万円を計上している。
文化財整備・活用事業では、一色家住宅の耐震診断委託料に722万円を計上。この住宅は国登録有形文化財建造物で、21年12月に所有者から市へ寄贈となった。これを受けて市は、同施設の有効活用を検討している。24年度には耐震診断と市場調査を行い、その後の整備の方向性を決定していく考えだ。