新総合公園で設計費 当初予算 けやき台中改修に13億円(守谷市)
[2024/3/19 茨城版]
守谷市(松丸修久市長)の24年度当初予算案は、一般会計が369億8800万円となり、前年度当初比8.4%増と過去最大規模を更新した。主な事業では、けやき台中学校校舎改修事業に総額13億7588万円、北守谷公民館改修事業に総額6億9107万円の2カ年継続費をそれぞれ設定したほか、新総合公園新設事業には3億9431万円を事業費を確保し、公園施設の設計などを行う。このほか、中央図書館大規模改修事業では基本・実施設計、(仮称)守谷SAスマートIC整備事業では橋梁・道路の予備設計、守谷中学校の体育館空調設備設置工事などを行う。
普通建設事業費は37億4927万円で、御所ケ丘小学校体育館改修事業や保健センター改修事業の完了に加え、坂町清水線やみずき野大日線などの事業費減少に伴い、前年度当初比5.2%の減少。一般会計と特別会計、企業会計を合わせた総額は547億3443万円となり、社会保障関連の特別会計や公共下水道事業会計の伸びなどにより、全体では同8.2%の増額となっている。
主な事業のうち、けやき台中学校では、老朽化した校舎棟(1991年完成、RC造4階建て延べ5282平方m)の大規模改修工事に着手する。工事では、屋根・外壁・内壁・天井・床改修、電気設備・機械設備改修・更新を行うが、工事に当たっては仮設校舎(S造2階建て延べ917平方m)を設置し、校区を数ブロックに分けて進め、完了した校区を学校に引き渡しながら工事を行う。設計はandHAND建築設計事務所(つくば市)が担当し、9月定例市議会後に着工したあと、26年3月の完成を目指す。
1999年完成の北守谷公民館では、建築後25年が経過し、施設・設備の経年劣化が進んでいることから、内外壁や設備関係の改修工事を行う。施設規模はRC造2階建て延べ1887平方m(公民館1540平方m、こども療育教室347平方m)で、工事ではエレベーター交換や建物外部(屋根・防水・外壁等)改修、内装全般仕上、トイレ改修、照明器具更新、ホール照明・音響設備更新、給排水設備・消防設備・受水槽設備改修、空調設備(一部ガスヒートポンプエアコン)更新などを行う。設計はパル綜合設計(水戸市)が策定し、9月議会後に着工したあと、25年10月のリニューアルオープンに向けて工事を進めていく。
野木崎の常総運動公園南側に計画する新総合公園新設では、パークPFIを視野とした導入可能性調査や公園施設の実施設計に着手する。新総合公園は、体育館や公園の不足、市内施設の設備不良などを受けて計画した。基本構想・基本計画はオオバ(東京都千代田区)が担当。全体敷地面積は20.8haとなる。このうち、7.2haをヤクルト球団が活用し、二軍施設を整備する。
市では、屋内運動施設や野球場、サッカー場(ラグビー場)など、ヤクルト本社が球団二軍施設としてナイター設備や3000席を有する本球場と、サブグラウンド、室内練習場などを配置する。隣接する守谷SAスマートIC周辺土地区画整理事業予定地内の一部には選手寮やクラブハウスを建設する。新年度は、市土地開発公社により用地の先行取得なども進め、ヤクルト二軍施設は27年春の供用開始を目指す。
中央図書館大規模改修事業では、基本・実施設計委託料として総額5500万円を確保した。新年度早々にも設計に着手する見通しだ。1995年4月に供用を開始した中央図書館(RC造3階建て延べ3523平方m)では、空調や照明など設備関係を中心に老朽化が進行し、空調では夏に故障するなどの不具合が発生した。このため、市では昨年11月に「守谷中央図書館改修構想」をまとめ、長寿命化や利用者ニーズを十分に反映した、新たな空間・機能を備えた快適で魅力ある図書館への転換を図るためのリニューアルを図ることとした。
基本・実施設計は、プロポーザルで特定した三上建築事務所(水戸市)に委託する。設計は24年度中にまとめたあと、25年9月議会後に着工し、26年11月のリニューアルオープンを目指す。予定工事費は14億円を見込んでいる。
(仮称)守谷SAスマートIC整備事業では5954万円の事業費を確保する。この事業では、昨年9月に新規準備段階調査箇所として選定され、準備会による会合が進められている。守谷SAスマートICは、常磐自動車道の守谷SAへの接続が見込まれているもの。開通予定時期や接続先の路線などは決定していないが、準備会により整備効果や建設位置、整備規模、役割分担の検討を進めていく。早ければ24年度にも事業認可を取得し、橋梁や道路の予備設計に着手していく。
このほか、守谷中学校の体育館には事業費1億2365万円を確保し、災害時の避難場所としての活用に向けて、空調設備設置工事を行う。新守谷駅周辺土地区画整理事業には3億7278万円を確保し、土地区画整理組合の行うアクセス道路や電線地中化、雨水幹線整備を支援する。
道路関係では、道路補修事業に3億1938万円を確保し、市道101号線などで舗装修繕工事を行うほか、橋梁長寿命化修繕事業には4494万円を予算化し、幸福橋や北守谷歩道橋などの設計をまとめる。市道整備改良事業には3億7992万円を計上し、市道211号線や市道3188号線などで道路改良工事を進める。みずき野大日線整備事業では、事業に進捗に向けて2億3740万円を予算化した。