体育・福祉施設を長寿命化 スポーツ交流館で調査(24年度予算案 宮城県 角田市)
[2024/3/14 宮城版]
角田市は2024年度にスポーツ関連施設と福祉施設の計4カ所で長寿命化・大規模改修に向けた設計や調査に取り掛かる計画だ。角田中央公園(かくだスポーツビレッジ)内のスポーツ交流館では、近年の利用状況も踏まえ、長寿命化基本設計をまとめる想定。順調に進めば26年度の着工を見込む。24年度予算案に盛り込んだ施設関連の長寿命化・維持管理事業は別表の通り。
枝野青木155-20にあるスポーツ交流館は、RC造2階建ての交流館と、RC造平屋の浴室棟で構成している。多目的ホールや交流室、合宿宿泊施設のほか、大・小の浴場などを備えている。交流棟を1985年に建て、その後、90年に浴室棟を増築しており、老朽化が顕在化している状況。
コロナ禍を経て合宿などでの施設利用が減少する一方、子どもの遊び場としても使われており、長寿命化に併せ、施設機能などを改めて検討し、より付加価値の高い施設を目指す。
まずは24年度に基本設計を委託し、方向性を検討する。25年度に実施設計をまとめ、工事は翌26年度の着工を見込む。
同様にかくだスポーツビレッジ内の「屋内温水プール」(枝野青木155-75)でも老朽化による大規模改修を計画している。SRC造2階建て延べ2778平方mの規模で、1階には25m×8コースの大プールや子ども用プール、ウォータースライダー、男女シャワー室、事務室などが配置され、2階には観覧席や機械室などを備えている。
新年度に1次診断調査を実施して状態を把握し、25年度に基本設計、26年度に実施設計、27~28年度にかけて改修工事を想定する。
福祉施設関連では、24年度予算案に総合保健福祉センター(ウエルパークかくだ)の大規模改修実施設計委託費を計上。角田柳町35-1に位置し、施設規模はRC造2階建て延べ4131平方m。現在、空調や電気などを中心としたZEB化改修を進めており、近日中に完了する。
築20年以上が経過しており大規模改修ではこれ以外の屋根や外壁、温浴施設のポンプ設備といった経年劣化箇所を中心にお色直しする方針。23年度に基本設計を楠山設計(仙台市青葉区)に委託済み。24年度の早い段階で実施設計業務を委託し、25年度の工事着手を目指す。
総合保健福祉センターの敷地北側にある障害者就労支援施設「のぎく」も大規模改修による長寿命化を予定する。木造平屋388平方mの施設で、2000年に建てられた。こちらは24年度に基本・実施設計を一括で委託し、25年度の改修工事を見込む。
このほか、継続事業である公営住宅の維持管理事業では、解体撤去と改修に工事費計9714万円を計上した。公営住宅等長寿命化計画に基づき、中島上住宅の2棟6戸と中島上厚生住宅の2棟2戸を解体撤去するほか、関ノ内住宅の4棟24戸を対象に改修する計画だ。