道の駅で基本設計 当初予算 学校プール解体に1.8億円(那珂市)

[2024/3/9 茨城版]
 那珂市の先﨑光市長は4日、定例記者会見で24年度当初予算案の概要を説明した。それによると、一般会計は231億円で、前年度当初を2.1%上回り、3年連続で過去最大の予算規模となった。新年度の主な事業は、道の駅推進事業に1億2387万円、市道や都市計画道路の整備に約13億円、小学校プール解体工事費に1億8465万円を計上した。また、中学校施設整備事業では、特別教室への空調設備設置に向けて実施設計委託料などを盛り込んだ。

 予算編成にあたっては、地域経済の活性化のための複合型交流拠点施設「道の駅」推進事業、市民の生活環境向上に資する都市計画道路の整備や市道の改良・補修、老朽化している公共施設の長寿命化などへ効率的に配分した。

 一般会計に占める普通建設事業費は19億1825万円。四中学区コミュニティセンター整備事業の終了などにより、対前年度当初比は26.2%のマイナスとなった。一般会計に特別会計5会計と企業会計2会計を加えた予算総額は404億8400万円で、同3.2%増となった。

 主な事業のうち、道の駅推進事業では、基本設計委託料に5000万円や、用地測量委託料に4000万円などを盛り込んだ。24年度中に基本設計をまとめ、25年度に実施設計に着手する。26年度に造成工事、26-27年度に建設工事、27年度に外構工事を行い、28年度の供用開始を見込む。

 道の駅は飯田押敷交差点北西側に整備する予定で、那珂インター線と菅谷・飯田線(バードライン)に面している。開発面積は約4万5000平方m。那珂ICからのアクセス性が良く、平坦で整形な敷地が確保できる。整備予定地に沿って那珂インター線と菅谷・飯田線を結ぶ外周道路を新設するほか、外周道路から那珂インター線へアクセスできる交差点と、菅谷・飯田線の北側へ信号機を設置した交差点を新たに設ける予定だ。

 施設の規模は、屋内面積が2880平方m、屋外面積が4万2120平方mの合計4万5000平方m。屋内施設は、道の駅の基本機能である休憩機能と情報発信機能、那珂でつながる機能として、農畜産物直売所・特産品販売コーナー、飲食施設、加工施設・ベーカリー、コミュニティスペース・多目的室、ベビーコーナー・キッズルーム、全天候型プレイゾーンなどを設ける見込み。

 道路関係では、市道の維持補修事業に1億6281万円、道路改良舗装事業に3億0194万円、下菅谷地区まちづくり事業に1億1061万円、菅谷市毛線街路整備事業に3億8219万円、下菅谷地区街路整備事業に2億7972万円を計上した。また、菅谷飯田線では、道の駅の整備に向けて、新年度は用地の取得を行う。菅谷市毛線はIV期工事(延長760m)、上菅谷下菅谷線は延長740m、下菅谷停車場線は延長187mの整備を予定する。

 小学校施設整備事業では、施設の老朽化に伴いプールの解体工事を実施する。新年度には菅谷小・菅谷東小・菅谷西小・五台小学校の4校で解体工事を行う。市では市内の小学校のプールの老朽化が進み、順次解体工事を進めている。プールの解体後は、総合公園内のプールなどで対応する考えだ。

 中学校施設整備事業では、特別教室への空調設備整備に向けて、実施設計を策定する。設計委託料には905万円を確保。対象は市内の全5校となり、24年度に設計を策定し、25年度以降に設置工事を行う見通しだ。

 このほか、冠水対策推進事業や橋りょう長寿命化修繕事業に1億4859万円、市営住宅長寿命化事業に3993万円などを盛り込んだ。このうち、市営住宅の長寿命化では、鷺内住宅C棟の外壁改修工事を実施する。鷺内住宅は菅谷地内にA~D棟の集合住宅57戸と木造住宅20戸が立地している。24年度は集合住宅C棟の外壁改修工事を行う予定で、実施設計は、早川建築事務所(水戸市)で策定した。C棟の構造・規模はRC造3階建て、1棟12戸(3LDK)となる。

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