郷土館再整備で設計費 新規に下水道PPP調査(24年度予算案 宮城県 柴田町)
[2024/3/2 宮城版]
柴田町の2024年度予算案が明らかとなった。一般会計は過去最大規模となる前年度比0.8%増の140億0145万円を計上。船岡地区の都市再生整備事業費の増額などにより普通建設事業費は同11.2%増の6億4727万円となる。同事業には「しばたの郷土館」の再整備に向けた設計費などを新規に充当している。企業会計の新たな取り組みに向けては下水道事業にウォーターPPPの導入可能性調査委託費を措置した。
一般会計の微増は、「仮称・柴田町総合体育館」に関する賃料や指定管理料などの経費増加が主な要因。体育館の整備にPPPのリース方式を導入し、伊藤忠商事らを中心とするグループが設計・建設から運営まで一括して担う。施工は西松建設が担当しており、12月の供用開始が目標だ。
普通建設費を押し上げた都市再生整備事業費は計2億8680万円。このうち委託費は新図書館の設計に8240万円、しばたの郷土館の再整備実施設計に1660万円、船岡駅観光交流センターの実施設計に500万円を付けた。
工事費は1.4haの用地を拡充し、多目的広場や芝生広場、駐車場などを整備する船岡城址公園に9386万円、新図書館や船岡城址公園を結ぶメインストリートとして整備する町道船岡西7号線など3路線の道路整備に7000万円を措置した。
これ以外では、町の子育て環境の充実を図るため、私立保育所への施設整備補助金2億4499万円を措置。設置主体であるエルプレイス(石巻市)に対する補助で、同社は槻木東地区に木造2階建て延べ634平方m規模、定員72人の保育園を新設する計画だ。7月ごろの着工、25年4月の開所が目標とし、事業費は3億2000万円を見込む。
企業会計の下水道事業には建設改良委託費として業務5件に計1億7790万円を措置。この中に官民連携事業等基盤強化事業(ウォーターPPP)委託費を盛り込んだ。
下水道管路を対象に民間活力による包括業務委託を目指す。現段階で業務範囲は維持管理や更新計画立案などを想定している。可能性調査でVMF算出や事業者のサウンディングなど実施し、その結果を踏まえ、25年度に公募準備に入る想定。順調に進めば26年度の公募・契約、27年度の事業開始となりそうだ。
町は1日開会の町議会3月会議に予算案を提出した。