4車線化の準備調査候補に富津館山道路を選定(国交省)

[2024/3/5 千葉版]
 国土交通省は、高速道路の暫定2車線区間について、4車線化の準備調査候補箇所を初めて公表した。千葉県内では富津館山道路の富津竹岡IC(富津市)~鋸南保田IC(鋸南町)間が選定されている。県は4車線化に向けた都市計画変更などの手続きを進めており、早期の事業化を目指している。

 国交省は2019年9月、高速道路の暫定2車線区間について、課題の大きい区間として優先整備区間(約880km)を選定し、4車線化の事業化を進めている。

 23年5月に成立した「道路整備特別措置法及び独立行政法人日本高速道路・債務返済機構法の一部を改正する法律」に基づき、料金徴収期間の延長による財源を活用しながら、4車線化を加速する考えだ。

 同省は4車線化の準備調査候補として全国5カ所を初めて選定した。県内では、富津竹岡IC~鋸南保田IC間の延長6・8kmが対象となる。

 準備調査では、工事に着手する環境を整えるため、正確な事業費を把握する。事業化後、速やかに工事を進めるために必要な調査を実施。都市計画変更などの手続きに向けた調整なども行う。

 県は、この区間を含む富津竹岡IC~富浦IC(南房総市)間の4車線化を計画。事業化に向けて、都市計画変更とともに環境影響評価の手続きを進めている。

 事業規模は延長約20kmを想定。供用済み道路の改築となるため、既設のICや構造物の移動が難しいことから、ルートは既存道路に沿った計画とし、山側を基本に2車線を増設する方針だ。

 富津館山道路の富津市竹岡~南房総市富浦間は、一般国道の自動車専用道路として暫定2車線で供用している。国土交通省道路局が公表した「高速道路における安全・安心基本計画」では、全線が4車線化の優先整備区間に選定された。安全で円滑な交通を確保し、防災力を強化するため、早期の全線4車線化が求められている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.