混合入札方式を採用 医療センター建替工事(船橋市)
[2024/3/2 千葉版]
船橋市は、老朽化した市立医療センターの移転建て替えに着手する。2024年度の病院事業会計予算には、医療センター建替工事などに4カ年で総額576億4910万円の継続費を設定している。入札参加の要件は、単体企業と特定建設工事共同企業体(特定JV)の混合入札とし、特定JVによる施工方式は、共同施工方式(甲型)と分担施工方式(乙型)を採用する。医療機器などを含む概算整備事業費は約723億2000万円で、基本設計案の時点より25億7000万円の増額となっている。新年度早々に発注し、9月~10月ごろにも着工、27年度中の開院を目指す。
概算工事費は、23年3月に改訂された公共建築工事共通費積算基準にもとづき積算。共通費は、労働規制強化をふまえた工期を前提に設定している。地盤改良工事を含む病院棟、エネルギーセンター棟、医療ガス棟の建築単価は、1平方mあたり86万8000円(税抜き)。
また、設計を担当している日建設計(東京都千代田区)に、建設工事発注環境の動向や建設業者の工事受注状況の分析などの業務を委託。ゼネコン8社と設備サブコン9社にヒアリングを実施するなど、工事発注に向けた準備を進めている。
建設予定地は、海老川上流地区土地区画整理事業地区内の保留地。敷地面積は4万4674平方m。土地区画整理組合から2月29日付で、保留地売却決定の通知を受けており、今後、契約手続きを進める。通知書記載の売却額は57億4141万円。
基本設計における医療センター本体棟の規模は、S造一部SRC造(免震構造)7階建て・塔屋2階建て延べ5万3650平方m。
敷地内には、病院本体棟のほか、熱源設備を設置するエネルギーセンター(RC造2階建て・塔屋1階建て延べ1060平方m)、自走式立体駐車場(S造6階建て延べ1万5690平方m)、職員専用保育所(S造平屋320平方m)、ドクターカーを配備する救急ステーション(S造2階建て延べ820平方m)を整備。新駅方面となる南側にロータリーを、敷地北側に平面駐車場を配置する。
病床は原則個室とし、500床を確保。施設の老朽化や狭あい化、増築による機能の分散など、現病院の抱えている課題の解消を図る。
24年年度の当初予算案には、救急ステーション建替事業に4カ年で総額8億4160万円の継続費を設定している。