長山一貫校に43億円 当初予算 新長戸コミセンで継続費(龍ケ崎市)

[2024/2/20 茨城版]
 龍ケ崎市(萩原勇市長)は15日、24年度の当初予算案を発表した。一般会計の総額は、前年度当初比10.9%増の307億9600万円で過去最大規模となった。これは、3カ年(24-26年度)の継続費に総額43億2703万円を計上した長山中学校区小中一貫校施設整備事業や、同じく2カ年(24-25年度)の継続費に4億7248万円を計上した新長戸コミュニティセンター建設事業などの大型事業に着工することのほか、23-24年度の2カ年で進めている新保健福祉施設建設事業などの継続費の伸びによるもの。主な事業のうち、長山中学校区小中一貫校施設整備事業では、9月議会後にも着工し、27年度の開校を目指している。

 予算編成では、高齢化や物価高の影響が続く中、先送りのできない小中一貫校をはじめとした大型建設事業に加え、新たな需要に対する助成、道路・公園の除草作業など、地域活動や市民生活に密着した事業の拡充により予算規模は拡大したとしている。一般会計に占める普通建設事業費は54億3507万円で、大型事業の着工や継続費の伸びなどにより、前年度当初比約2.3倍となる126.8%の増加となった。特別会計と企業会計を含めた総額は503億1250万円で、一般会計や介護保険事業特別会計の伸びなどにより、前年度当初比6.7%の増加となった。

 主な事業のうち、長山中学校区の小中一貫校整備事業は、市北部地域にある小中学校3校(長山小学校、松葉小学校、長山中学校)を長山中学校敷地内に統合するもの。計画では、敷地内に新たに校舎棟や小学生用体育館を増築するほか、既存校舎では長寿命化に向けて大規模改修工事を実施していく。

 このうち、増築する校舎棟は、既存校舎の南側にあるテニスコートの敷地を活用し、RC造2階建て延べ約4300平方m程度、小学生用の体育館はRC造平屋延べ1100平方m程度で計画。改修部分を含めると延べ約1万2000平方mほどで計画する。設計は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が策定している。

 工事は24年度から3カ年で進め、24-25年度では校舎の増築と小学生用体育館の建設工事、既存校舎では必要最低限部分の長寿命化工事を行う。新校舎完成後は、新校舎を中学校の仮設校舎として使用しながら、既存校舎の改修工事を行い、27年度の開校を目指す。

 新長戸コミュニティセンター建設事業では当初、本年度の着工を予定していたが、実施設計がやり直しとなったことから、24年度に着工し、2カ年で工事を進める。この事業は、高作町にある長戸コミュニティセンターを、現在地北側にある旧長戸小学校跡地に移転して改築するもの。新施設は、解体した校舎棟の跡地を利用して整備し、想定規模はS造平屋約500平方m程度を予定する。設計は河野正博建築設計事務所(つくば市)が担当した。着工は24年度のできるだけ早い時期を目指しているもようで、完成は約1年遅れの25年度中を見込む。

 若柴長山前南部地区では、幹線道路沿道の土地利用促進を図るため、地区計画策定委託料に382万円を計上。大宮小学校・龍ケ崎小学校統合整備事業で、25年4月の統合に向けて、受け皿となる龍ケ崎小学校のスクールバス用駐車場整備や、空調機の移設工事などに4147万円の工事費を予算化する。

 このほか、避難所環境改善事業として、龍ケ崎中学校の柔剣道場に空調設備を設置するため工事費8109万円を計上したほか、防災備蓄施設改修事業として、旧学校給食センター第一調理場の改修へ2000万円を確保。龍ケ崎中学校では、外壁や屋根改修工事費1億1886万円を予算化する。

 市道第1-380号線(佐貫3号線)整備事業では、3月補正での前倒し分も含めて総額3億6573万円を予算化するほか、同じく前倒し分として、市道第3-373号線外整備事業費に1億6300万円、市道第II-18号線整備事業費に1億3000万円、橋梁維持補修事業費(8-2号橋修繕、1-17号橋修繕)に2億0500万円を計上した。

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