児童相談所を新築へ マリンスタジアム再整備で基本計画に着手(千葉市予算)
[2024/2/17 千葉版]
千葉市の神谷俊一市長は16日、記者会見を開き、2024年度当初予算案を発表した。一般会計の予算規模は前年度比5.5%増の5094億円となり過去最大を更新。新たに児童相談所の新築や千城台公民館と若葉図書館の再整備に取り組む。千葉マリンスタジアムの再整備では建替・改修に向けた基本計画の策定に着手する方針だ。
一般会計の普通建設事業費は前年度比36.8%増の655億3535万円。大幅に増加しているのは新清掃工場の建設工事が本格化することが挙げられる。土木費は同4%増の592億8600万円を計上。市有建築物保全や中央公園・通町公園の整備に関する事業費を増額することが要因として考えられる。
特別会計は同1.8%増の4437億5500万円。市全体の予算規模は同3.7%増の9531億5500万円となり、過去最大を更新している。
新規事業をみると、新児童相談所などの整備に1320万円を配分。中央区末広3丁目の市有地に新児童相談所を整備するほか、養護教育センター、発達障害者支援センター、こども発達相談室の3施設を集約するため、基本計画の検討に乗り出す。
千城台公民館・若葉図書館再整備事業に4900万円を計上するとともに、8200万円の債務負担を設定。千城台南小学校跡地に複合施設として再整備するもので、現況測量や地質調査、基本・実施設計に着手する方針だ。
動物愛護センター(仮称)の整備で300万円を予算化。動物愛護施策を推進するため、動物保護指導センターの再整備に向けて基本計画をとりまとめる。
新規事業ではこのほか、民間施設の太陽光発電等導入調査913万円、脱炭素推進パートナー支援200万円、3D都市モデル構築1000万円などを盛り込んでいる。
スタジアム再整備 計画策定に着手
拡充・継続事業をみると、千葉マリンスタジアムの再整備では4257万円を計上するとともに5100万円の債務負担を設定。老朽化が進むスタジアムの建て替えや改修を検討して基本構想をとりまとめるとともに、基本計画の策定に着手する。
環境省に選定された脱炭素先行地域づくりに11億1558万円を配分。市有施設の脱炭素化に向けた取り組みを拡充するほか、新たに民間施設で太陽光発電の設置や幕張メッセのLED化などに取り組む。
動物公園の再整備に5億1121万円を充てる。リスタート構想に基づき、湿原ゾーンの基本設計や動物科学館の学習展示施設改修、大池の整備計画などを進めていく。
学校関連では体育館の冷暖房設備整備に1億2000万円を投じる。教育環境の整備や防災機能の強化に向け、30校分の実施設計をとりまとめる考えだ。
ごみ処理関連では、次期リサイクル施設の整備に8400万円を配分する。新浜リサイクルセンターの後継施設を整備するため、基本計画の検討を進める。
次期最終処分場の整備では2800万円を計上するとともに1800万円の債務負担を設定。新内陸最終処分場の埋め立て完了を見据え、次期施設の整備に向けて、基本計画を作成する。
土木関連では、検見川・真砂スマートIC(仮称)の整備に5600万円を充てる。東関東自動車道に接続する東京方面の新たなインターチェンジを整備する計画で、詳細設計を進めていく。
街路整備では37億0617万円を予算化。塩田町誉田町線や磯辺茂呂町線(園生町地区)、村田町線、誉田駅前線、幕張本郷松波線などの整備を本格化する方針だ。