建設事業費22%の増 防災減災の道路事業厚く(24年度予算案宮城県 角田市)

[2024/2/15 宮城版]
 角田市の黑須貫市長は14日、記者会見を開き、2024年度の各種会計予算案を発表した。一般会計は、過去最高規模となる前年度比13.8%増の153億5400万円で、普通建設事業費は防災・減災構想を推し進めるため同21.8%増の13億5331万円とした。13億円台を超えたのは18年度以来6年ぶり。市道南町斗蔵線や市道大沼野田前線の道路整備事業を推進する。

 一般会計は、子育てに関する保育料・学校給食費・医療費の完全無償化にかかる経費やふるさと納税事業費、防災・減災構想に関する投資的経費が増額の主な要因となった。黒須市長は予算編成について「3つの無償化事業や強靭化(防災・減災構想)、ふるさと納税事業は基金を活用して取り組む。子育てしやすいまちづくりのための予算を措置した」と説明した。

 建設関連の主な事業を見ると、防災・減災構想に盛り込んだ市道南町斗蔵線道路整備事業に工事費2億0540万円、積算委託費400万円を計上。大雨時の緊急輸送・避難経路として整備を進めており、新年度は延長260m(幅員7m)の施工を予定する。事業期間は26年度まで。

 大沼野田前線には工事費9140万円と積算委託費650万円を措置。市街地への大雨の流入を防ぐ2線堤として整備中で、24年度は延長360mの工事を予定する。

 このほか道路関係では、道路改良事業に工事費4100万円、測量調査設計と測量調査の委託費に計1500万円を充てる。横倉高倉線歩道設置や丸山専福寺線道路改良など工事7件を推進する。橋梁維持補修事業には工事費1億3427万円を措置し、小桜橋を補修するとともに岡駅前の橋梁を改修する。併せて補修設計と積算、道路定期点検の業務3件に委託費5160万円を付けた。

 公園関係では角田中央公園管理事業の業務4件に1億0812万円を措置。指定管理料のほか、屋内温水プールの大規模改修調査と野球場グラウンド等改修実施設計などに取り組む。

 総合保健福祉センター改修事業には2043万円を付け、大規模改修実施設計業務委託費などに充てた。スポーツ交流館運営事業には委託費2724万円を計上し、指定管理料のほか、長寿命化基本設計委託費を盛り込んだ。

 公営住宅修繕事業には工事費9714万円を計上し、住宅の解体撤去と、市営関ノ内住宅4棟24戸の改修を行う。農村地域防災減災事業には工事費7680万円を措置。赤生地区の水路整備に充てる。

 企業会計を見ると、水道事業で老朽配水管更新事業に1億0535万円を充当。旭町4号線他(延長1058m)の敷設替え工事などを進める。水管橋長寿命化事業は、尾袋川水管橋(延長36m)を対象に被覆補強などを計画。工事費として9340万円を盛り込んだ。下水道事業では、汚水施設建設事業に1億2125万円、雨水施設建設事業に1億5300万円を充当した。

 市は予算案など32議案を16日開会の市議会第426回定例会に提出する。

■角田市 主な会計別予算案 24年度   (単位:万円)
会計区分 予算額 前年度比
(%)
一般会計 153億5400 13.8
普通建設事業費 13億5331 21.8
特別
会計
産業用地造成事業 58 △99.0
企業
会計
水道事業 14億0639 △7.6
うち、建設改良費 2億9547 △20.5
下水道事業 22億6122 5.7
うち、建設改良費 3億7102 16.4

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