文化施設建設を公告 建築・電気・機械一括で28億円(茨城町)
[2024/2/3 茨城版]
茨城町は1月29日、「(仮称)町新たな文化的施設建設工事」の一般競争・郵便入札を公告した。開札日は3月19日で、予定価格は27億9768万円、工期は580日間に設定。工事の内容は、新たな文化的施設の建設工事に係る建築工事、電気設備工事、機械設備工事、昇降機設備工事、舞台設備工事各一式となる。入札参加申請は8日まで受け付ける。なお、工事は議会案件となり、議会の承認を得た後に着工する。
この事業は、中央公民館が東日本大震災で大きな被害を受けたことを踏まえ、新たな文化的施設を整備するもの。建設場所は町役場庁舎西側の中央公民館大ホールで、本年度は既存施設の解体工事を康和建設(茨城町)で実施中。解体工事と文化的施設整備の実施設計業務は、岡田新一設計事務所(東京都文京区)が担当している。
文化的施設の規模はRC造一部S造3階建て、延床面積は3679平方m。具体的な施設機能は、▽ホール機能▽活動支援機能▽交流促進機能▽施設運営機能──の4機能を盛り込む。ホール機能では、合唱や演奏、演劇などの文化活動や大規模な式典に対応できるよう、ホールやホワイエなどを配置。ホールは移動観覧席297席、スタッキングチェア195席の計492席を確保する。舞台形式はプロセニアム形式を基本としながら、平土間形式への転換も可能とし、ダンスや軽運動、パーティーなどの活用ができるものとしている。
活動支援機能には、音楽スタジオや軽運動室、会議室などを配置。このうち会議室には、備品として移動式の和室の設置を予定する。交流促進機能では、多目的室やラウンジ、屋外イベント広場、テラスなどを盛り込む。ラウンジのなかには、22年度に開催したワークショップの意見を受けて、飲食のできるカフェを設置する。
施設運営機能には、事務室とキッズルーム、創作スタジオなどを導入する。このうち創作スタジオには調理台を設け、料理教室や理科教室が開催できるものとしていく。施設には、このほか階段や廊下、倉庫、トイレ、授乳室、機械施設、エレベーターを配置する。
文化的施設は指定避難所としての役割を担うため、施設の耐震化や不燃化を実施するなど、災害時の防災拠点としての機能も備える。特に屋外イベント広場は、雨天時でもぬかるまない舗装を施し、緊急車両の寄り付きにも配慮する「防災広場」として整備していく。
入札参加資格は、町の建設工事入札参加資格者名簿に登載され、本件を目的とする3者JVの資格決定を受けていること。全ての構成員は建築一式工事について、特定建設業の許可を受けていることが必要となる。代表構成員は、県内に本店または支店などを有し、建築一式工事A等級で総合数値が1400点以上の者とする。このほか、1981年以降に新耐震基準により設計されたRC造またはSRC造で、座席数が300席以上のホールを有した建築物の建築一式工事について、元請けとして施工した実績なども求める。
代表構成員以外の構成員(その1)は、県内に本店を有し、建築一式工事A等級で1100点以上の者。構成員(その2)は、水戸土木事務所管内に本店を有し、建築一式工事A等級で900点以上、もしくは町内に本店を有し、建築一式工事A等級で720点以上の者とする。
入札参加申請は8日まで、総務部財政課へ入札参加資格申請申請書や特定建設工事共同企業体協定書などの書類を郵送で提出。入札書は郵送で3月18日午後5時必着で提出し、19日に開札する。
工事は議会案件となり、遅くとも6月議会での契約承認を想定する。また、今回の工事の対象外となる外構などの工事については、25年度に実施する予定だ。本体・外構工事は25年秋ごろまでに完了させ、26年4月の供用開始を目指す。
詳しい問い合わせは総務部財政課契約・財産管理グループ(直通電話029-297-5005)まで。