間々田に新保育所建設 新年度予算案 豊穂川は2橋の架替へ(小山市)

[2024/2/2 栃木版]

 小山市は1日、2024度当初予算案の概要を公表した。一般会計は前年度当初から4.6%増加して712億円となる一方、普通建設事業費は17.5%減の77億8953万円にとどまった。建設関連の主要事業は、間々田地区新設保育所整備事業、市役所本庁舎の歩道屋根等新設事業、豊穂川等の排水強化対策事業、旧水同庁舎の改修設計、出井保育所の整備の基本設計、駅東公園再整備への基本設計、じゃがまいた伝承館と新博物館の一体的な整備に向けた基本計画の策定、弓道場整備の設計、スケートボード場の基本計画策定を挙げている。=2~3面に主要事業と予算額

スケートボード場整備で基本計画

 新年度予算案の特徴は[1]「田園都市小山」の推進[2]「ゼロカーボンシティ」「ネイチャーポジティブ」の両立[3]公共施設の適正管理および長寿命化[4]防災・減災対策の強化[5]社会基盤の整備▽少子化対策の抜本強化-となっている。

 重点事業のうち、「持続可能な行財政運営と広域連携による行政・ひとづくり」では間々田地区新設保育所整備事業に6億6725万円を計上した。間々田北保育所と網戸保育所を統合した新保育所を整備するもので、9月下旬に建築工事・電気設備工事・機械設備工事を発注し、26年1月に工事を完成させる。また、市役所本庁舎の歩道屋根等新設事業には1億5400万円を計上し、西側駐車場の思いやり駐車スペースや、庁舎南側入口のバス停車場や障害者停車用スペースに設置する。

 総合福祉センターは、屋上外壁・給排水管・消火設備の長寿命化工事で1億0990万円を計上した。旧水道庁舎は、利活用に向けた改修設計の委託料として800万円を予算化する。学校跡地利用事業では、旧豊田南小学校の解体設計の委託料で480万円を計上している。

 「未来を担う次世代の育成と学び・文化を育むひとづくり」では、出井保育所整備の基本設計委託料に900万円を計上した。学童保育では、羽川小学校の施設工事に9100万円を盛り込んだ。学校施設では、3小学校の体育館屋根改修事業に1億1000万円、小山中学校と小山第二中学校の校舎屋上外壁改修事業に1億7700万円を配分する。

 中央図書館は、照明LED化や特定天井落下防止対策で1億1000万円を計上した。間々田地区の重要無形民俗文化財となっているじゃがまいたの伝承館の整備に向けては、新博物館との一体的な整備を進める方針となっており、基本計画の策定に1000万円、民間活力導入可能性調査に799万円を予算化している。

 思川沿いの渋井地内に整備を計画しているサッカー場は、測量業務で420万円を計上する。また、県南体育館南側に移転整備を計画している弓道場は、基本設計や実施設計の委託料で2000万円を配分する。スケートボード場は、基本計画の策定で695万円を予算化。勤労者総合福祉センターは、耐震診断の委託料で1376万円を計上している。

 「暮らしやすく住み続けたい地域の活力を生かしたまちづくり」では、城山町三丁目第二地区再開発事業に3億3210万円を計上し、24年度に再開発組合を設立して事業を進める。JR小山駅東口広場の再整備事業では、ペデストリアンデッキ整備予備設計や全体計画の策定で2000万円を計上している。

 道路は、新設・改良事業に4億7861万円、小山駅周辺地区・間々田駅周辺地区第3期・大谷地区の道路整備事業に2億5181万円、道路補修事業に6億0850万円、都市計画道路3・4・101号城東線道路改良に1億2455万円を配分した。工業団地では、インフラ改修基本計画の策定で1200万円を計上している。

 「魅力ある自然を守り伝統を継承するまちづくり」では、平地林の保全管理計画策定に1500万円を計上した。駅東公園では再整備を計画し、用地測量に550万円、基本設計に750万円を配分している。小山総合公園も再整備に向けて、実施設計委託料として600万円を計上した。

 「人と自然が共生した地球にやさしいくらしづくり」では、脱炭素の地域づくりを進めるため、脱炭素先行地域計画提案書およびゼロカーボンロードマップの策定に2550万円を計上した。

 「市民が生き生き安全・安心で健康なくらしづくり」では、排水強化対策事業に7億4868万円を盛り込んだ。豊穂川では、拡幅や築堤整備、大日橋や大行寺橋の架け替えに向け、基礎工や下部工に着手する。また、小山栃木排水路は農集排の施設設計や調節池の用地測量、立木排水路は調節池の用地測量や排水樋門の設計などを行う。中里地区・下泉地区では、輪中堤を整備するため、用地測量など9300万円を計上している。

 消防指令システムについては、25年度までにシステムや救急デジタル無線を更新整備するため、基本設計および実施設計に1326万円を配分している。

 特別会計では、墓園やすらぎの森事業が前年度当初から52.5%増の9000万円、与良川水系湛水防除事業が13.4%増の6000万円となった。水道事業の資本的支出は65.2%増の33億5565万円、下水道事業の資本的支出は5.8%増の62億4616万円となっている。

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