消防本部で内装改修 当初予算 鹿嶋中継施設整備を推進(鹿島地方事務組合)

[2024/1/26 茨城版]
 鹿島地方事務組合(管理者・石田進神栖市長)の24年度当初予算は、一般会計に前年度当初比7.8%増の1億1897万円を計上した。一般会計に特別会計3会計を加えた予算総額は56億1260万円で、新可燃ごみ処理施設整備事業の完了などもあり、前年度当初から60億5788万円、率にして51.9%の減となった。新年度予算の主な事業には神栖消防署(消防本部)の内装改修に係る設計業務委託料や、波崎消防署の外壁・屋上防水工事費などを盛り込んだ。

 神栖消防署管理費では、設計業務委託料に495万円を確保。現在の庁舎には、女性消防職員が夜間に常駐するための施設がないことから、専用更衣室などの設置に向けて内装改修の設計を行う。庁舎は1階が神栖消防署、2-3階が消防本部で、1988年に建設された。建物の規模はRC造3階建て、延べ1564平方mとなる。改修工事は25年度に実施する予定となっている。

 波崎消防署では、老朽化した庁舎の外壁・屋上防水工事を行うため、6783万円を予算化。庁舎は92年建設で、規模はRC造2階建て、延べ749平方mとなる。設計業務は藤代建築設計事務所(神栖市)が担当した。

 ごみ処理施設整備関連では、1億4480万円を計上し、鹿嶋中継施設の整備を完了させる。中継施設は、ごみ運搬の効率化や周辺の交通渋滞の緩和を図る目的で整備するもので、小型車により市内で収集したごみを圧縮して大型車に詰め替え、そこから神栖市東和田の新可燃ごみ処理施設へ運搬する。鹿嶋市と神栖市の2カ所に設置し、鹿嶋中継施設は鹿嶋市平井の衛生センター敷地内に新明和工業(兵庫県宝塚市)が建設中。工事は6月ごろの完了を見込み、7月の供用開始を目指している。加えて来年度は、新可燃ごみ処理施設建設時に三菱ケミカルから借用していた土地を返却するため、原状回復工事を実施する。なお、今回の予算では、神栖市に設置予定の波崎中継施設に係る経費は含まれなかった。

 同組合は、神栖市と鹿嶋市の2市で構成された一部事務組合で、公設鹿島地方卸売市場や可燃ごみ処理事業、広域消防事業の管理・運営などを行っている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.