公募手続きを開始 PFIで定住促進住宅の整備(五霞町)
[2024/1/20 茨城版]
五霞町は16日、「定住促進住宅整備事業」に係る公募型プロポーザルの手続きを開始した。この事業ではPFI方式を活用し、川妻地区と原宿台地区に合計30戸の住宅と原宿台コミュニティセンターを整備するもの。事業期間は30年間に設定。参加表明と資格審査書類の提出は2月28日から3月8日まで受け付ける。優先交渉権者については、4月ごろに決定する見通し。議会の承認を得た後、住宅施設の整備に着手し、26年3月の入居開始を目指す。
この事業は、移住・定住対策として町有地に地域優良賃貸住宅を建設することで、快適な町内の居住環境を創出し、子育て世帯の転入促進を図るもの。その際には、▽良質なサービスの提供およびコストの縮減▽周辺環境との調和▽地域経済の活性化等▽子育て支援──に配慮して実施する。中堅所得者向けに賃貸住宅を供給して、町の定住人口の増加や地域の活性化を図る。住宅は川妻地区と原宿台地区の2地区に同時に建設する予定で、家賃は駐車場料や共益費を含めて7万円から8万5000円を想定している。なお、事業費については、12月補正予算で地域優良賃貸住宅整備事業に23-55年度の債務負担行為に12億1000万円を設定している。
対象となるのは、川妻地区と原宿台地区で、いずれも3LDKタイプ(住居専用面積約70平方m程度)の集合住宅を建設する。駐車場は住宅用に各戸2台、原宿台コミュニティセンター用に10台分を確保するほか、住宅用に各戸2台以上の屋根付き駐輪場を設ける。川妻地区は川妻川岸前公園の敷地1149平方mに2階建て6戸を建設する。原宿台地区は原宿台コミュニティセンターと隣接する辰堂公園(面積3184平方m)の敷地を併せた5426平方mに、3階建ての住宅24戸を建設する。既存のコミュニティセンターは解体して新設するものとし、建物の規模は2階建てで、延べ面積は現施設と同程度の約250平方mを想定する。このほか、辰堂公園の面積の半分までは、必要であれば住宅用地またはコミュニティセンター用地としての利用が可能となる。
事業にあたっては、優先交渉権者が特別目的会社(SPC)を町内に設立し、新たに施設を設計、建設および工事監理したあとに町へ施設の所有権を移転し、事業者が所有権移転後の事業期間中に維持管理・運営するBTO方式で実施する。
参加者は、設計企業と工事監理企業、建設企業、維持管理企業、運営企業、マネージメント企業、資金調達企業などで構成する公募参加グループとする。このうち、設計企業の参加資格は、建築士法に基づく一級建築士事務所の登録があり、08年度以降に今回の事業に類似する共同住宅または公共施設の設計実績を有すること。建設企業は建築一式工事で特定建設業の許可を有し、08年度以降に類似する共同住宅または公共施設の建設実績があることなどが参加要件となる。
募集説明会と現地見学会は24日に開催する予定で、参加申し込みは22日午後5時まで受け付ける。募集要項などの質問は31日午後5時までとし、質問に対する回答は2月20日に公表する予定。参加表明書の提出期間は2月28日から3月8日までで、審査結果は3月18日までに代表企業へ通知する。提案書は3月19日から4月15日まで受け付け、4月下旬にプレゼンテーションを行う。それを選定委員会で審査した結果、優先交渉権者に選定する。6月には優先交渉権者と仮契約を締結し、9月議会に諮る予定だ。議会の承認が得られれば事業契約を締結し、設計作業に着手。26年2月の完成、26年3月の入居開始を目指す。事業期間は56年3月31日までの30年間とする。
プロポーザルの詳しい問い合わせは、町都市建設課官民連携推進室(電話0280-84-3347)まで。