業務代行に鹿島ら スマートIC周辺の土地区画整理(つくばみらい市)

[2023/1/17 茨城版]
 つくばみらいスマートIC周辺地区土地区画整理組合設立準備会(秋田政夫会長)は、土地区画整理事業の業務代行予定者の公募について、鹿島建設関東支店(埼玉県さいたま市)を代表企業とするグループを選定した。構成企業は丸紅(東京都千代田区)と東急不動産(東京都渋谷区)、大洋(水戸市)となる。昨年末には同グループと基本協定を締結した。今後は協定に基づき、土地区画整理事業に関する具体的な検討を進め、土地区画資絵里組合の設立に向けて事業を進めていく。順調にいけば、27年4月に着工する見通しとなっている。

 市では、つくばみらいスマートIC周辺地区を、総合計画で「複合産業拠点」、都市計画マスタープランで「新産業・交流地域」に位置付けている。これを踏まえ、地元地権者と市では、地域経済の発展に寄与する複合交流施設の創出を目指した取り組みに着手。事業を実施する際には、民間事業者による業務代行方式での土地区画整理事業を計画する。23年3月には地元地権者らで構成する準備会を結成した。施行地区はつくばみらい市古川や成瀬、加藤の一部として、施行面積は約57ha、地権者数は23年4月時点で91人。現在は組合の設立に向けた準備を進めている段階にある。

 市では同地の土地利用構想として、▽賑わい・交流ゾーン▽新産業ビジネスゾーン▽次世代ロジゾーン──などに分類して整備することを想定。このうち、賑わい・交流ゾーンは谷和原庁舎や小中学校に近接する場所に配置。幅広い世代が集まり、楽しく、笑顔で交流・活動できる施設とする。

 新産業ビジネスゾーンは、周辺の農地に近接したエリアに配置。農産物の加工・製造など、農業の付加価値を図る拠点を想定している。

 次世代ロジゾーンはスマートICに近接するエリアに配置。広域交通の利便性を活かし、次世代型システムに対応した拠点の整備を計画する。各ゾーンの具体的な整備については、公募の中で事業者の提案を踏まえて決定していくことになる。

 公募では、事業の実現に向けて、豊富な経験とノウハウを持つ民間事業者を募集した。なお、今回の募集は業務代行予定者を選定するものであり、選定後に準備会と基本協定を締結し、準備会の組合設立に係る業務の支援を行う。最終的に組合設立に至った際には、組合と業務代行契約を締結し業務代行者として組合の業務を代行することになる。

 今後は、26年3月に市街化区域編入、同年9月に土地区画整理組合の設立認可と、業務代行者との業務代行契約の締結を行う。27年3月に仮換地指定、同年4月に工事着手、31年3月に同組合の解散を予定する。

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