24年度から増築工事 奥松島縄文村の資料館(宮城県 東松島市)
[2024/1/12 宮城版]
東松島市教育委員会生涯学習課文化財係は、2024年度から奥松島縄文村歴史資料館の増築工事を進める予定だ。増築するのは展示室と文化財収蔵庫。工事費は約3億円を想定しているが、実施設計をまとめている段階のため、変更になる可能性がある。
増築規模は展示室がRC造平屋150平方m、収蔵庫がRC造2階建て延べ400平方mを計画。既存の歴史資料館とはそれぞれエキスパンションジョイントで結びつける考え。建設事業費は過疎債を活用する。
増築に伴い、空調設備の入れ替えや太陽光パネルの設置を想定している。展示室の付近では既存のトイレに多目的トイレを設ける。これに伴い、ロビーは増築棟の方に移す。展示ケースや照明、案内表示なども取り付ける。既存の外壁の色を増築棟に合わせることも検討している。
増築工事費は来年度の当初予算に計上する予定。工事は一体での発注を想定しているものの、場合によっては収蔵庫の新築を先行する可能性がある。展示工事は25年度に行う見込み。3月までに別途、展示設計業務を委託する可能性がある。工事期間中は閉館する。
増築工事の実施設計業務は冠設計(仙台市泉区)に委託した。業務の履行期間は2月22日まで。
歴史資料館では縄文時代の遺跡「里浜貝塚」から出土した縄文土器や骨角器、装身具などを展示している。館内には映像シアタや事務室などが備わっている。
展示できていない資料や遺物などもあるため、増築することにした。新たな展示室には赤井官衙遺跡群の遺物も展示する見込み。