牛久市内で宅地開発 県都計審 結城第一工業団地を拡張

[2024/1/11 茨城版]
 県都市計画審議会(中川喜久治会長)は12月26日、県開発公社で第3回審議会を開催した。今回は付議案3件を審議し、都計諮問第7号から第9号を原案通り可決した。主なものでは、牛久市の東猯穴地区で進めている土地区画整理事業の宅地開発に向けて、市街化調整区域を市街化区域に編入する。また、結城市の繁昌塚南地区では、結城第一工業団地の拡張に向けて、市街化調整区域を市街化区域に編入。なお、審議内容は同日付で県知事に答申した。

 今回の審議を付議案順にみると、第7号では竜ヶ崎・牛久都市計画の区域区分の変更として、牛久市の東猯穴地区の市街化調整区域16.2haを市街化区域に編入する。この事業は、常磐線ひたち野うしく駅周辺の人口増に応えるため、市街化区域に隣接する調整区域で民間を活用した宅地開発を行うもの。対象は、同地区に位置するひたち野うしく中学校と第一幼稚園を除く10.6haとなる。

 整備の内訳は、▽住居系用地8.1ha▽区画道路(6m、4m)1.5ha▽緑地0.3ha▽公園0.3ha▽調整池0.3ha──となる。このうち、地区の東側は低層住宅を主体とした住宅市街地とし、西側は生活サービス機能を持たせる計画。なお、宅地の整備数は約300区画程度で、約1000人の増加を想定する。

 事業形態は、組合施行による土地区画整理事業とし、事業手法は業務代行方式を採用。22年8月には東猯穴地区土地区画整理準備組合が大和ハウス工業(大阪府大阪市)と基本協定を締結した。組合設立は24年冬までを目標に掲げる。順調に進めば、25年度にも造成工事に着工し、28年度中の事業完了を目指す。

 第8号では下館・結城都市計画の区域区分の変更として、結城市の繁昌塚南地区の市街化調整区域23.1haを市街化区域に編入する。この事業は隣接する結城第一工業団地の区画が完売したことを受けて、工業団地の拡張を行うもの。また、矢畑横倉新田線の供用により、新国道4号バイパスへのアクセス向上を受けて、既存の工業団地に立地している企業から拡張の要望もあったことも要因だという。

 整備の内訳は、▽工業用地18.8ha▽区画道路1.5ha▽公園0.7ha▽調整池1.7ha──となる。このうち、進出企業数は5者を予定している。

 なお、結城第一工業団地繁昌塚南地区土地区画整理組合設立準備委員会では、昨年12月に工事施工業者募集の公募手続きを開始した。今後は3月上旬にも事業者を選定する予定。今後のスケジュールは、2月から3月ごろに進出企業の公募を行う。8月には組合設立認可を目指す。造成工事の着工時期については、10月になる見込みだ。

 第9号では小美玉都市計画の公園の変更として、空港公園の区域を19.3haから16.3haに縮小する。今回の縮小は、対象地を小美玉市が取得し、産業振興のために利活用を行うことが理由となる。

 小美玉市は22年に茨城空港周辺に進出を希望する民間企業と協議を行った結果、当該地に進出したいという方針が出されたという。その後、県と小美玉市で協議を重ね、対象地の利活用方針が決定したことから、都市計画の変更手続きを行うことになった。なお、進出を希望するのは航空系の企業だという。

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