羽鳥駅前に交流拠点 概算事業費は約14億円を試算(小美玉市)
[2023/12/27 茨城版]
小美玉市は、策定を進めている新まちづくり構想のうち、個別計画となる「百里飛行場新交流拠点整備基本計画(案)」を公表した。計画案によると、市の空の玄関口である百里飛行場前地区と、陸の玄関口である羽鳥駅前地区の2カ所を対象に、人々の交流を促進する新交流拠点を形成していく。このうち羽鳥駅前地区では、東口駅前広場に隣接する市有地に、多目的スペースや図書館スペース、情報発信スペース、広場スペースなどの機能を盛り込んだ拠点施設の整備を計画する。施設の規模は、3階建て約2700平方m。概算事業費は14億4000万円と試算している。
JR羽鳥駅は、市の陸の玄関口として20年2月に橋上駅舎と自由通路、21年3月に東西駅前広場がそれぞれ供用を開始した。このうち、東口駅前広場の北側には市有地があり、現在はベンチが設置されるなど、広場の一部として利用されている。敷地面積は約4140平方mとなる。
今回はこの市有地について、既存の羽鳥公民館と羽鳥ふれあいセンター、美野里公民館などの施設を集約した新交流拠点施設を整備していく。その際には羽鳥駅前という立地を生かし、図書館や生涯学習館、集会所、公民館、多目的ホールなど、地域住民の生活の利便性向上につながる機能を盛り込む。また、市外からの来訪者に向けて、茨城空港や百里基地のさまざまな活動について発信するほか、自衛隊イベントとの連携なども視野に入れる。
拠点施設の規模は、3階建て延べ2700平方m(各階共通900平方m)を想定する。1階部分には多目的スペースや行政窓口スペース、実習スペース、情報発信スペース、休憩スペースなどを配置するほか、民間活力を導入したコンビニスペースを計画。このうち、多目的スペースでは会議や学習、イベントなど使用用途によって部屋の大きさが変更できるものとし、災害時の避難場所とのしての活用も模索する。
2階部分は図書館スペースとして整備し、閲覧空間や学習空間などの併設を検討。3階部分には多目的スペースを導入して、学習室や子育て関連の場として利用する。このほか、共用・その他スペースとして、エントランスやトイレ、倉庫などを整備していく。
敷地内の配置ゾーニングによると、拠点施設は駅からの動線を意識して、駅前広場側に配置。徒歩でのメインアクセスは駅方向を想定することから、入り口は南西側を計画している。また、駅舎を橋上化したことに合わせて、駅舎と2階部分を直結させるペデストリアンデッキの整備を検討。施設の西側には、イベントや休憩など人溜まりポイントとなる広場スペースを計画し、子どもたちが遊べる遊具の設置なども候補に挙がる。
測量費や調査設計費を除いた現段階での概算事業費は、14億4000万円と試算。内訳は敷地整備費が1億円、建物建築費が12億2000万円、図書館の蔵書購入費を除いた備品の施設費が1億2000万円となる。
市は計画の策定に市民の声を反映させるため、パブリックコメントで24年1月15日まで意見を募集している。詳しい問い合わせは、都市建設部都市整備課(電話、0299-48-1111、内線1414)まで。