新庁舎で構想支援 温浴施設の復旧費に3.7億円(鉾田市補正)
[2023/12/21 茨城版]
鉾田市は、市議会定例会に補正予算などの議案を提案している。一般会計では、第7号と追加提案した第8号、第9号をあわせて総額を254億3558万円とした。主なものでは、新庁舎整備の基本構想策定に係る支援業務委託料165万円を予算化。また、6月の大雨で被害を受けたほっとパーク鉾田の復旧工事費と監理委託料3億6905万円を配分し全額を繰越明許費に設定したほか、同施設のリニューアルオープンにあわせて改修工事を行うための設計委託料495万円を計上している。
新庁舎の整備は、現在の本庁舎の老朽化による耐震安全性の懸念解消や、窓口の利便性向上とユニバーサルデザインの導入、通信設備の整備と事務スペースの改善などのために実施するもの。その際には、公共施設の集約化・複合化、それにあわせた周辺整備を行っていく。16年に策定した公共施設等個別施設計画によれば、新庁舎には現在の付属庁舎や教育委員会などを集約するほか、福祉事務所や保健センターを複合化した福祉保健施設、中央公民館や図書館を複合化した多目的複合施設、子育て支援施設やホールなどの新施設の導入を想定している。
今回の業務は、今後基本構想を策定するうえで、市に対して専門的な情報提供などを行うものとなる。基本構想の策定は、8日に立ち上げた基本構想検討委員会が主体となって進め、現状の分析や課題整理、施設規模、整備方針、事業スケジュールなどについて検討を行っていく。委員会は学識経験者や市議会議員、行政関係者、公募により選出された一般市民など19人で構成している。
9月に立ち上げた部長級で構成する新庁舎・公共施設等整備推進本部によると、24年度までに基本構想、25-26年度に基本計画、26-27年に基本設計、27-28年度に実施設計を策定して、28年度後半から建設工事に着手するスケジュールを想定している。新庁舎は合併特例債の期限から30年度末までに完成させ、31年度の供用開始を目指す。
災害復旧費の健康増進施設災害復旧事業費には、工事請負費3億4617万円と監理業務委託料2288万円、設計業務委託料495万円の計3億7390万円を盛り込んだ。当間地内に位置する同施設は、6月に発生した梅雨前線による大雨と台風2号による影響で、地下1階にある機械室が水没。温泉設備や電気設備、機械設備が故障し、約1年程度休業する見込みとなっている。今回は設備関係の復旧工事を行うほか、リニューアルオープンを行ううえで一部内装の改修工事を行っていく。
民生費のこども家庭センター運営事業費では、設計業務委託料や工事監理業務委託料など453万円、福祉事務所増設工事費6760万円を計上し、全額を繰越明許費に設定。国が努力義務としているこども家庭センターを設置するため、市役所敷地内の福祉事務所を増築する。増築は現在の施設の南東側に行う予定で、規模は300平方m未満を想定。詳細は設計業務のなかで決定する。設計業務は議決後すぐに発注し、年度内にまとめる。工事も早ければ年度内に契約し、24年度前半までの完成を目指している。