新庁舎で基本計画 年度内にも委託業者を選定(河内町)
[2023/12/16 茨城版]
河内町は、新庁舎の建設計画で、24年度当初から基本計画の策定作業に着手する。7日の町議会で決定した一般会計補正予算に、基本計画策定支援業務の債務負担行為を設定したもので、本年度中に委託業者と契約を結び、24年度当初予算で策定委託料を確保する。基本計画では、アンケートなどを行いながら2カ所に絞った建設地も決定していくもようで、基本計画着手から5年程度での完成を目指している。
新庁舎の整備は、築後50年以上が経過した現庁舎の老朽化や、狭あい化、各種機能の不足などから計画したもの。軟弱地盤による沈下なども発生し、エレベーターがないなどバリアフリーも課題となっている。災害時の防災拠点として耐震補強は行っているものの、今後予想される大地震に対しての懸念もあるという。
18年度には幹部職員などによる庁内会議や、ワーキンググループなどによる検討に着手。22年7月には、議会や学識経験者、町内の代表者らで構成する新庁舎検討委員会を設置して検討を進め、ことし8月には検討結果を答申した。
それによると、新庁舎の整備は建て替えによるものとし、町民参画の拠点や防災拠点となることなどを目指している。施設規模は、延べ約3400平方mを必要面積に設定し、建設候補地では敷地面積を約1万4000平方mとした上で、5カ所の候補地から現庁舎案と中央公民館南側案の2カ所に絞り込んだ。概算事業費は、現庁舎案で29億5250万円、中央公民館南側案で29億7800万円と試算している。
当初のスケジュールでは、答申書を精査しながら建設地などを決定し、25年度の当初予算に基本計画策定費を盛り込むよう、24年12月ごろまでに方向付けを行う計画でいたが、ほぼ1年ほど前倒しした格好だ。町民アンケートや経済効果などの把握も、基本計画の中で進めていくもようだ。
基本計画の委託業者については、年度末までに決定して契約を結ぶ予定だが、選定方法などについては未定としている。順調に進めば、24年度中に基本計画をまとめ、25年度から設計に着手する。計画では、基本計画の策定から約5年程度での完成を目指すという。
町では、今回の町議会に一般会計補正予算案2件を提案し、総額を68億1305万円としている。主なものでは、金江津にある東共同利用施設つつみ会館の宿泊所改修工事費に2667万円を予算化した。
同施設の2階には、大部屋の宿泊施設が設置されているが、近年はバーベキュー施設が整備されるなど機能もグレードアップしているため、宿泊施設の不備などを解消する。計画では、消防法に適合するよう防火扉を設置するほか、2段ベッドの整備、ロッカーの設置、空調設備の改修、床の改修工事も行う。工事は、来年夏ごろまでには完了させたい考えだ。
このほか、かわち学園と認定こども園を結ぶ横断歩道を整備するため、工事費121万円を計上した。