交流センターを建替 整備事業費は3カ年で20億円(古河市)
[2023/12/12 茨城版]
古河市は総和地域交流センター整備事業で、12月補正予算に23-25年度の債務負担行為20億2880万円を設定した。予算可決後は建設工事の発注手続きに着手する流れとなり、本体工事は24年2月から3月に一般競争入札を公告する。4月にも開札して4月下旬から5月上旬に仮契約を結ぶ見通しとなる。工事の請負契約案については、6月定例議会へ提出し、承認が得られれば、建設工事へ着手。25年12月の開館を目指して事業を進めていく。
この事業は、総和地区にある公民館などの老朽化に伴い、下大野に立地する中央公民館を建て替えて、代替施設として地域交流センターを建設するもの。建て替えにあたっては、中央公民館と周辺のさくら公民館(さくら館)、ふれあい公民館(ふれあい館)、サークル館(古河市勤労青少年ホーム・働く女性の家)の4カ所の機能を集約し、文化・交流・公益機能を併せ持つ複合施設とする。
新施設の実施設計と中央公民館の解体設計は、昭和設計東京事務所(東京都港区)・日本工営都市空間(東京都千代田区)JVが担当する。本体部分の設計は1月末までにまとめる予定だ。
地域交流センターは2階建て、延べ2537平方mの規模を想定。1階には図書エリアや児童図書コーナーをはじめ、舞台を設けた多目的スタジオ、交流サロン、事務室、和室、研修室、創作室、共有キッチンなどを配置。2階にはラーニングスペースや多目的スタジオ、研修室、音楽スタジオ、キッチンスタジオ、集密書架(閉架)などを設置していく。
外観は、西日を考慮して東西面を壁面の多い立面とするほか、動きのあるスリット窓やポツ窓を用いて活動の賑わいを感じられるようにする。開口部が大きくなる交流サロン前には植栽帯を設けて日射を軽減。メインアクセスとなる1階西側は庁舎との一体利用と広場とのつながりに配慮し、エントランスのあるピロティ空間は交流サロンとの一体利用を見込んで広がりのあるのびやかな空間とする。建物の完成後には、既存施設の解体工事と跡地の駐車場整備工事を実施する予定だ。
建設場所は中央公民館の南側駐車場とする。中央公民館は市役所総和庁舎の東側約6800平方mの敷地に立地しており、総和庁舎の敷地を含めた全体面積は約2万3000平方m。建物の規模はRC造2階建て、延べ2471平方mで、1975年に建設された。さくら公民館(久能、延べ450平方m)は83年、ふれあい公民館(駒羽根、延べ484平方m)は73年、サークル館(北利根、延べ1268平方m)は76年に建設されたもので、いずれも老朽化が進んでいる。