産業団地の計画策定 来年度行政経営方針 重点施策に13項目(佐野市)
[2023/12/8 栃木版]
佐野市は、2024年度の市の行政経営方針を公表した。第2次総合計画中期基本計画政策体系の40施策のうち、24年度は企業誘致の促進や、中心市街地および地域市街地の活性化など、13の政策を重点施策として取り組む。このうち、企業誘致では国道50号沿線開発の西側エリアの産業団地整備に向けて整備計画を決定し、東側エリアは整備方針に基づき検討を進める。市道佐野57号線は28年度完了に向けて駅南公園西土地区画整理事業を推進し、都計道高砂植下線は第3工区の整備に着手する。
市道57号線は28年度完了目指す
市はこれらの方針を踏まえ、第2次総合計画前期基本計画政策体系に定められた40施策のうち、政策会議で24年度に重点的に取り組む必要があると判断した▽企業誘致の促進▽中心市街地及び地域市街地の活性化▽中山間地域の活性化▽スポーツツーリズムの推進▽移住・定住の促進▽心と体の健康づくりの推進▽地域医療体制の充実▽こどもの健やかな成長と子育て支援▽豊かで健やかな長寿社会の実現▽特色ある教育と心の教育の推進▽都市機能を高める幹線道路の整備と計画的な地域づくりの推進▽公共交通網の整備▽再生可能エネルギーの活用と省エネルギー対策の推進-の13施策を重点施策として選定した。
このうち「企業誘致の促進」では、国道50号沿線開発で西側エリアについて産業団地整備を図るために整備計画を決定して、25年度の市街化区域編入に向け都市計画を進める。また東側エリアは、23年度策定予定の整備方針に基づき検討を進めていく。
「中心市街地および地域市街地の活性化」では、空き店舗情報マップの作成や空き店舗バンクの構築を検討する。市道佐野57号線の整備は、28年度完了に向けて駅南公園西土地区画整理事業を推進する。旧足利銀行佐野支店跡地は、さのまちづくり株式会社などの民間活力を活用し、整備方針を決める。
「中山間地域の活性化」では、林道作原沢入線の法面改良工事を推進する。手入れの行き届いていない森林を対象に意向調査を行い、森林所有者の委託を受けて市による間伐や林業経営者に再委託するなど、森林の適切な経営や管理を推進する。森林環境譲与税は、公共建築物等での木材利用の促進、森林の適切な管理を目的とした路網整備、その他の森林の整備の促進など、関係機関と協議を行い有効活用するための検討を行う。
「特色ある教育と心の教育の推進」では、地域産業および人材との連携を重視し、各学校のキャリア教育の取り組みに対して支援を行う。
「都市機能を高める幹線道路の整備と計画的な地域づくりの推進」では、都市計画道路3・4・201号高砂植下線の第3工区の整備に着手し、道路設計や物件算定、土地評価を実施する。市道の新規整備は、道路網整備計画や自転車活用推進計画を踏まえ路線を選定し、整備に向けた具体的計画を作成する。県道整備は、継続して知事要望などを行う。また、整備にあたっての課題や懸案事項を県と共有し、解決に向けた連携を図るとともに、構想路線等は整備の必要性や県・市の役割分担等の整理を行う。
「公共交通網の整備」では、自転車等を活用した2次交通の利用促進および観光誘客の拡大のため、鉄道事業者と連携したサイクルトレインの導入に向けた検討等を行うほか、交通事業者と連携した取り組みを検討する。公共交通空白地域は、デマンド交通等の導入の必要性を検討する。
「再生可能エネルギーの活用と省エネルギー対策の推進」では、22年度調査で選定した市有施設等を中心に、第三者所有モデル(オンサイトPPA)を活用した再生可能エネルギー設備の導入を進める。全市を挙げてゼロカーボンシティさの実現に向けたロードマップの計画的実現を図るため、庁内・庁外の推進組織や官民連携組織等の設置を検討し、早期に創設する。カーボンニュートラルに向け市民や事業者の模範となるよう、市役所が率先して取り組みを進めていくため、市有施設の省エネ化や再エネ導入、公用車のEV導入等に向けた実施計画を検討、策定する。市内の全公共施設や公共用地で順次、再生可能エネルギー設備等の設置に関するポテンシャル調査を継続して実施する。地域から搬出される間伐材等を活用した木質バイオマス発電をはじめ、林業・農業・鉱工業等の分野別に、事業所や農地等への民間活力を活用した再生可能エネルギーの導入可能性を検討するとともに、国の支援策を研究する。