新総合公園で用地費 中央図書館の設計費を増額(守谷市補正)

[2023/12/1 茨城版]
 守谷市は、定例市議会に、37億5494万円を追加して総額を429億5303万円とする一般会計補正予算案を提案している。主なものでは、新総合公園の用地先行取得事業費として20億1000万円(23-29年度)の債務負担行為を設定するほか、中央図書館の設計委託料を増額する。公共下水道事業では、2回目の管渠耐震診断に向けて委託料4676万円を計上した。

 新総合公園の整備は、既存体育館の利用者が多いことや公園の不足、市内施設の設備不良などにより計画され、11月10日には公園敷地内に二軍施設の移転を計画するヤクルト球団と基本協定を結んだところ。建設地は、野木崎にある常総運動公園南側で、約20.8haの敷地内に市が屋内運動施設や野球場、サッカー場(ラグビー場)などを、ヤクルト本社が球団二軍施設として本球場とサブグラウンド、室内練習場を整備する。ヤクルト球団の二軍施設については、27年春の供用開始が予定されている。

 総合公園については、昨年7月からオオバ(東京都千代田区)による基本構想・基本計画の策定に着手し、6月末までに作業を完了した。ヤクルト球団との基本協定締結を受け、今後、用地交渉やパークPFI導入に向けた民間事業者活用の可能性調査に着手する。用地取得は24年度からとなるもようで、取得が進めばヤクルト球団二軍施設部分を優先して造成工事も進める計画だ。

 当初の計画では、本年度中にも基本・実施設計に着手する予定だったが、事業の進捗が若干遅れていることから、基本設計は24年度の着手見通し。当初予算で確保していた実施設計委託料1億1410万円については、今回の補正予算で減額する。事業の遅れについては、新総合公園と合わせて進めている新守谷駅周辺土地区画整理事業でも負担金や助成金1億6467万円を減額するほか、公共下水道事業でも区画整理地内で予定されていた雨水管布設工事費2億0240万円を減額する。

 中央図書館では、施設や設備の老朽化、時代に即した快適な利用空間の提供に向けて大規模改修工事が計画している。当初予算には、実施設計・監理業務委託料として本年度予算に751万円、24-26年度の債務負担行為に2925万円を設定し、実施設計から着手する計画でいたが、より利用者の立場に合わせたリニューアルなども行うため、基本設計から進めることとし、設計委託料898万円を増額するほか、債務負担行為の限度額を6601万円に増額している。

 中央図書館は、1994年10月に完成し、翌年4月に供用を開始した。施設規模は、RC造3階建て延べ3523平方mとなっている。完成後30年が経過したことから、空調や照明など設備関係を中心に老朽化が進み、空調は22年夏に一部が故障するなど不具合があったという。このため、空調設備の更新や、照明のLED化などを行うほか、利用者アンケートなどによる要望に応えるためリニューアル工事を行い、時代に即した施設とする。

 予算が決まれば、早ければ年内にも設計プロポーザルの手続きに着手する。年度内に契約を結んだあと、設計は24年度中にまとめ、25年度の9月議会後の着工を目指す。工事中は閉館し、図書なども移動して集中的に工事を行い、26年末までの完了を目指している。

 このほか、改修工事を予定していた市営住宅の状況が想定ほどではなかったため、工事費3509万円を減額。債務負担行為では、本町II地区の地籍調査業務委託料に4231万円(23-26年度)を追加。また、守谷中央図書館改修工事実施設計・管理業務委託料については、当初の2925万円から6601万円(24-26年度)に変更する。

 公共下水道事業では、総合地震対策計画の策定として、2回目の管渠耐震診断に着手する。この調査は、重要度の高い汚水・雨水幹線を対象としたもの。22年度には、1回目として最も重要度の高い幹線の調査を実施した。2回目となる今回の調査は約30kmが対象となるもようで、必要な工事は更生工事を中心に実施していくもようだ。

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