補正予算の千葉県箇所付け 圏央道や一宮川に重点(国交省)
[2023/12/1 千葉版]
国土交通省は、政府の総合経済対策の裏付けとなる補正予算が成立したことを受け、県内の箇所付けを発表した。首都圏中央連絡自動車道で県内唯一の未開通区間となっている大栄・横芝間や、甚大な浸水被害を受けた二級河川一宮川などに重点配分している。
直轄事業をみると、道路関係では首都圏中央連絡自動車道(大栄~横芝)に63億円を計上したほか、ゼロ国債3億円を設定している。2026年度の開通目標に向けて、工事を加速する。
このほか、東京外かく環状道路(千葉県区間)に9億円、北千葉道路(市川・松戸)に3億8000万円、東京湾岸道路(千葉県区間)に3億3000万円を投入する。
河川関連では、流域治水対策として、利根川下流に16億8500万円、利根川上流に27億6500万円、江戸川に10億1600万円を配分。河川維持修繕事業では、利根川下流に5億0100万円、利根川上流に8億1100万円、江戸川に11億8500万円を充てる。
港湾関連では、国際拠点港湾に10億9500万円、高潮対策に5億9700万円を計上。千葉港の千葉中央地区複合一貫輸送ターミナル整備事業や千葉港海岸の直轄海岸保全施設整備事業を進めていく。
営繕関連では、気象大学校体育館(柏市)の天井耐震対策に1億2100万円を配分している。
補助事業をみると、道路関係では塩田町誉田町線・塩田町地区(千葉市)に8300万円、茂原一宮道路(長南町、茂原市)に6000万円、山武東総道路三期(匝瑳市、旭市)と北千葉道路(成田市)にそれぞれ4000万円を配分。本年度、新規事業化された茂原一宮道路二期(茂原市、睦沢町、一宮町)には1500万円を追加する。
河川関係では、台風13号の大雨により浸水被害を受けた一宮川の河川激甚災害対策特別緊急事業に24億4000万円を計上した。流域治水対策ではこのほか、旧江戸川(市川市、浦安市)に4億5000万円、長門川(印西市、栄町)に2億円、赤目川(茂原市)に6600万円を投入する方針だ。
この補正予算は、11月2日に閣議決定した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」で取り組む施策として掲げられた5つの柱について予算化している。関東地方整備局には3772億円が配分された。このうち、県内の補助事業配分額は220億7500万円となっている。