シアターワークに 複合文化施設整備の基本計画(石岡市)

[2023/11/28 茨城版]
 石岡市は「R5市複合文化施設整備基本計画策定業務委託」の一般競争・電子入札を開札し、シアターワークショップ(東京都渋谷区)が1785万9590円で落札した。なお、予定価格は2377万円、最低制限価格は1785万6024円に設定していた。市では23-24年度の2カ年で基本計画をまとめる見通しだ。

 この事業は、老朽化を受けて閉館した市民会館の移転改築を行うもの。基本構想によると、新施設にはホール機能を盛り込むことを明記。その際には、近隣自治体の類似施設と差別化し、市のシンボル感や存在感、個性を持たせることで、県南地域の中でも特色あるホールを目指していくとした。

 ホールの客席数については、旧施設の規模である968席を踏まえつつ、旧施設の利用状況や新施設で想定する実施事業などを考慮しながら、適正な規模を検討する。実施事業では、鑑賞型事業や普及・啓発・育成型事業、参加型事業などの内容を議論していくことになる。

 ホール機能以外の施設機能については、ホール機能との相乗効果や、利用者の利便性向上などを踏まえて検討するとした。施設機能と規模は、基本計画の中で決定していく。

 建設候補地は、いしおかイベント広場(約2万7500平方m)と鹿島鉄道跡地(約7700平方m)、市営駅東駐車場(約6900平方m)の中から決定することになる。このうち、いしおかイベント広場では、埋蔵文化財の試掘調査、鹿島鉄道跡地では地盤改良工事などを行う必要があるという。そこで市は、各候補地の課題を踏まえながら、基本計画の中で最終決定を行う方向性を示した。

 基本計画の業務内容としては、▽整備方針▽施設計画と機能構成▽土地利用計画(屋外計画)▽建物構造および建物設備にかかる計画▽施設利用にかかるイメージ▽管理運営計画▽環境配慮計画▽事業手法▽事業スケジュール▽概算事業費──などを盛り込んだ。

 このうち、施設計画と機能構成では、新施設は市民利用を中心とする文化ホール機能を中核機能とすると明記。ホール機能以外の施設機能については、今後検討し決定していくとした。検討にあたっては、民間収益施設の併設なども含め、あらゆる検討を行い、決定していくとしている。

 基本計画は23-24年度の2カ年でまとめる見通しとなる。なお、複合文化施設の建設場所と機能、事業手法は、本年度中にも決定する予定。新施設の完成時期については、交付金などの関係から、遅くとも30年度中の完成を目標に掲げた。ただし、市では市民からの早期完成という要望に対応するため、早期の完成に向けて迅速に取り組む考えだという。

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