図書館核に複合施設 未来計画改訂案 役場周辺で区画整理(益子町)

[2023/11/23 栃木版]

 益子町は、計画期間を2025年度までとする「第3期ましこ未来計画」の改定案をまとめた。それによると、道路や上下水道等のインフラ整備などのほか、図書館を核にした複合施設の整備、脱炭素の各種施策、役場周辺土地区画整理事業、企業誘致の推進、公共施設整備時の民間活力活用などを行うとしている。

 基本計画のうち、住環境の整備で「住みたいまち」をつくるでは、中心地の付加価値向上へ、役場周辺土地区画整理事業を進めていく。移住・定住促進に向けては、平地林や山裾を生かした益子町ならではの住まいづくりを促進する。

 子育て世代に向けては、町の暮らし体験施設の整備や、町有地の活用も含めた民間活力との連携で定住促進住宅を整備する。第3の居場所づくりでは、図書館を核にした複合施設の整備を進める。図書館は、23年度中に基本計画を策定し、24年度に基本設計、25年度に実施設計を策定する。26年度にも着工し、27年度の供用開始を目指すとしている。

 若者のUIJターン推進では、空き家・空き家跡地の情報を集約して、住宅・宅地等の情報を発信する。

 脱炭素・脱プラスチック社会の推進では、電気自動車充電施設の増設、伐採木を薪材に再利用できるシステムの構築、木質バイオマスエネルギーの新しい利用方法の検討などに取り組む。事業活動の電力を100%再エネで賄うことを目標に掲げるRE100では、町内業者の取り組みを支援し、公共施設でも試験的な導入を進めていく。

 農山村の景観維持と整備では、前沢町町有林の整備、森林環境譲与税を活用した森林整備の推進などを行う。里山整備実施箇所数(累計)は、19年度の36カ所から25年度には42カ所にする目標を定めた。

 防犯・交通安全では、通学路の危険箇所の点検・整備、空き家の調査体制の整備、防犯カメラの設置などをに取り組む。

 企業誘致の推進では、産業団地の整備、既存用地を活用した企業誘致、企業誘致優遇制度の周知などを進め、研究開発系を中心に企業誘致を目指す。誘致企業数は、25年度までに2企業の誘致を目指す。

 商店街活性化と起業支援では、進事業所設立や空き家・空き店舗利用の推進などのほか、空き家・空きスペースの有効活用でコワーキングスペースなどの働く場所の整備・提供を行う。農産物の生産体制整備では、圃場整備等の土地改良事業の推進などを行っていく。観光基盤の整備では、インバウンドに対応した案内看板等の整備などを挙げている。

 ランドスケープデザインと連携した地域づくりでは、役場周辺土地区画整理事業、百目鬼川沿いの水辺・緑地整備、図書館を核とした複合施設の整備、道路沿いの無電柱化、町木のアカマツ復活プロジェクトの実施、県と連携した河川沿いのサイクリングロード整備の推進を行っていく。

 安全に配慮した快適に移動できる道路の整備では、デジタル技術も活用した道路の維持管理に取り組む。重要通学路の安全・安心な道路の整備率は、19年度の63.1%から25年度には66.6%にする。

 下水道では、下水道の計画的な整備や維持管理、公営企業会計の導入、水洗化促進への新たな補助金の導入を進めていく。下水道整備率は19年度の82%から、25年度には95%にすると目標を設定した。地籍調査も計画的に進め、調査進ちょく率は19年度の19%から25年度には25%にする。

 将来負担の対応では、公共施設の維持・廃止の方向性の決定、公共施設整備時にPPP等による民間の資金や能力の活用検討、窓口業務等の民間委託の検討・導入などに取り組むとしている。

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