建設予定地は町民広場 新庁舎整備 来年度から2カ年で設計(高根沢町)
[2023/11/22 栃木版]
高根沢町は21日の町議会全員協議会で、新庁舎建設予定地を町民広場とする方針を明らかにした。町民広場に決定した理由として、町議会と町新庁舎整備検討委員会から、現役場敷地と町民広場を比較検討した結果、町民広場に建設することが相応しいとの提言があり、それを受けて町は、町民広場を建設予定地とすることに決定した。今後の新庁舎整備スケジュールは、2024年度と25年度に設計を策定し、26年度から3カ年で施工する見通し。開庁は28年度下半期を予定する。
新庁舎の建設候補地については、基本構想で複数の町有地の中から、現在の役場敷地と町民広場の2カ所が選定されていた。最終的な建設予定地は、基本計画策定の過程で決定する方針としていたが、町議会から利便性を考慮し、町行政機関の集約化に伴う敷地面積の必要性などから、町民広場がふさわしいとする提言が10月25日に町へ提出された。また今月8日には、町新庁舎整備検討委員会から利便性、災害対応、敷地など20項目で両候補地を検討した結果、町民広場が予定地として相応しいとの中間答申書が提出されている。
なお、建設予定地に選定した町民広場には現在、複数の公共施設が立地しており、これらの存続、廃止については町新庁舎整備に係る町民広場内公共施設のあり方検討委員会で検討されている。今月9日には同委員会から中間答申があり、町民ホールとトレーニングセンター等の機能を有する複合化施設を、新庁舎の整備時期に併せて整備することが望ましいとした。町はこの答申を受け、町民ホールやトレーニングセンター等の複合化を含めた施設整備の検討も進めていく方針としている。
同委員会がまとめた中間答申書によれば、現在の町民広場にある公共施設について、存続すべきと回答したのは▽陸上競技場▽野球場▽歴史民俗資料館▽町民ホール▽農業者トレーニングセンター(アリーナ・多目的室)▽農村環境改善センター(研修室等)-の6施設7機能。一方、廃止すべきと回答したのは▽相撲場▽テニスコート▽農業者トレーニングセンター(武道場)▽農村環境改善センター(工作室・調理室)-の4施設5機能とした。
また、このほかのゲートボール場と弓道場は廃止を前提としたが、近隣類似施設の状況を踏まえたうえで、全体の整備計画を考慮し、最終方針を決定するとした。存続とした施設の整備方針は▽町民ホール▽農業者トレーニングセンター(アリーナ・多目的室)▽農村環境改善センター(研修室等)-の3施設について、複合化による検討を進めることとしている。
町では、建築後60年が経過し老朽化が著しい役場庁舎の建て替えに向けた検討を21年から開始し、本年3月には町新庁舎整備基本構想を策定していた。現在は、新庁舎の機能、設備、規模等の整備方針を示す町新庁舎整備基本計画に取り組んでいる。今回、建設予定地を町民広場とする方針を決定したことで、計画が大きく前進することが期待されている。