坂東PAに地域拠点 ハイウェイ・オアシス事業を承認(坂東市)
[2023/11/22 茨城版]
坂東市が計画する圏央道坂東PAを活用した地域拠点整備事業(ハイウェイ・オアシス)について、このほど、国土交通省の承認を受けた。なお、ハイウェイ・オアシスの設置は、本県初・圏央道初となる。市では今後、本格的に事業を推進していく。関連工事として、来月8日には調整池整備と公園整備工事を一般競争入札で開札する予定。また、同地内に設置する売店設置運営事業者に係る公募型プロポーザルの手続きも進めている。市では、圏央道の4車線化の開通にあわせて、同施設の一部供用を目指して整備を進める考えだ。
この事業は、東日本高速道路関東支社が整備を進める圏央道の坂東PAと、坂東市が担当する都市公園(地域利便施設〔仮称〕桜の里山公園)を一体的に整備するもの。同施設は、高速道路と一般道路の両側から利用可能で、訪れた人に快適な休憩施設と緑あふれる自然環境、桜の里山を活かした憩いの場を提供する。
また、台地で安全な地形を活かした広域的な防災拠点となる公園整備を行うほか、公園利用者の利便性の増進を図るため坂東PAと一体的に整備することで、市内外に観光資源や特産品・名産品、地域イベント情報など市の魅力を発信する観光拠点として整備する。あわせて、公園利用者が快適に利用できる休憩施設や、農商業の振興に向けた新たな賑わいを創出させる地域連携拠点としての機能も盛り込む。
整備方針には、▽市の魅力を市内外に発信する拠点▽災害に対して迅速な対応が可能な拠点▽訪れた人に快適と楽しみを与える拠点──を掲げる。市内外からの人を呼び込むために「情報発信」「防災」「休憩機能」を併せ持つ施設の実現を図る。整備予定施設は広場や池、売店、複合施設(売店・飲食店など)、防災機能施設(ヘリポート・備蓄倉庫)などとする。
計画地は弓田地内で、北側に面する圏央道や南北の縦断幹線道路の結城坂東線に近接するほか、計画地と坂東ICを結ぶ市道弓馬田638号線(整備中)が南側に面するなど交通利便性に優れている。圏央道南側の坂東PA(上り)と併せた整備面積は約10・9haを見込む。建物の規模は1900平方mから2400平方m程度を想定し、園地や施設の詳細設計(1期)業務は、八千代エンジニヤリング(東京都台東区)が担当した。
本年度には調整池整備工事と公園整備工事に着手する予定で、12月8日の開札を予定する。調整池整備工事では、盛土工約4100立方mを実施し、公園整備工事では造成工や植栽工、給水設備工、雨水排水設備工、電気設備工、園路広場設備工などを行う。
また、市では公園施設の一部に売店を設置するため、管理運営する事業者の募集を行っている。許可面積は約500平方mとし、このうち店舗面積は350平方m以内に設定。事業者との契約時期は、24年1月を予定する。
事業にあたっては、より効果的に進められるよう、民間企業の企画・経営能力を活用した官民連携事業の導入も検討しながら段階的に整備していく見通しだ。圏央道の4車線化は、境古河IC-坂東IC区間がすでに供用開始しており、坂東PAを含む坂東IC-つくば中央IC区間は25-26年度ごろの開通を想定している。