旧本庁舎で解体工 公民館の空調改修に1億円(下妻市補正)
[2023/11/14 茨城版]
下妻市は市議会定例会に補正予算案などの議案を提案している。このうち、一般会計補正予算では5億0963万円を追加し、総額を193億1275万円とした。主なものでは、旧本庁舎の解体工事費に2億5410万円の債務負担行為を設定し、来年度から解体工事を実施していく。また、千代川公民館空調設備の改修工事費や、道の駅しもつまの改修工事費などを盛り込んだ。
旧本庁舎解体工事費では、24年度までの債務負担行為に2億5410万円を設定。工事は年度内にも公告する予定だ。工事は議会案件となるため、6月議会で承認を得た後に着工し、24年度内の完了を目指す。
この工事は新庁舎が供用を開始したことを受けて、既存施設の解体を行うもの。今回の工事で解体の対象となる施設は、旧本庁舎や駐輪場、池、植栽などを予定する。施設の構造・規模は、RC造3階建て、延べ4009平方mとなる。解体設計はマツオトータルプランニング(下妻市)が担当した。
なお、解体後の跡地の活用については、現時点では未定としている。市ではこれから検討を進める見通しとなる。
既存施設で残る第2庁舎(S造3階建て、延べ1385平方m)については、老朽化が本庁舎と比べて進行していないことから、解体工事は実施しないことを決定。第2庁舎は現在、市で使用していない状況にある。そのため、本庁舎の跡地活用とあわせて、民間活用や団体への貸与などを含めて検討していく予定だ。
千代川公民館管理運営費では、空調改修工事費1億0483万円や同監理業務委託料97万円などを盛り込んだ。工事は機械設備と電気設備の2件に分割して実施する予定で、補正予算が可決すれば、早期に発注し、来年6月ごろまでの完成を目指す。
この工事は公民館の空調設備の老朽化を受けて、改修を行うもの。改修の際には、▽既存設備の更新▽設備全体の見直し▽旧千代川庁舎の設備の移設──について検討を実施。その結果、既存設備の更新を実施することを決定した。
空調の更新にあたっては、設備を吸収式冷温水機からヒートポンプチラー式に変更する。ただし、ホールやホワイエなどでは、送風機能は既存のものを活用していくという。また、調理室や会議施設などにはルームエアコンを設置していく。なお、改修設計は広瀬設計(下妻市)が担当した。
道路維持費では、道の駅しもつまの施設機能改善工事費に1500万円を予算化した。この工事は施設の活性化に向けて、内部の配置替えや物販スペースの拡張などを実施していくものとなる。
道の駅機能改善工事は、当初予算にも事業費を計上していた。しかし、当初の計画に加えて、庇部分の拡張や中庭スペースの活用などを実施することになったため、事業費を増額することになった。当初予算と今回の補正の合計額は約5500万円程度になる見込みだ。
ちよかわ幼稚園運営費では、環境改善工事費に466万円を確保。実施する工事は床材の改修と、排水管の布設替えを予定する。床材の改修では、施設の経年劣化を受けて床材をクッション材への変更を行う。排水管の布設替えは、同園のトイレが東日本大震災の影響を受けて地盤沈下し、流れが悪いことに対応するものとなる。
このほか、ビアスパークしもつま管理費でプレハブ冷蔵・冷凍庫修繕工事費278万円、農園管理棟下屋・遊具等解体処分工事費174万円、橋梁維持費で橋梁点検委託料180万円、市民センター管理運営費で非常用放送設備更新工事費75万円などを盛り込んだ。