大規模団地を集約建替へ 白旗、南町413戸で検討(千葉市)
[2023/11/14 千葉版]
千葉市は初めて、大規模団地の集約・建て替えに乗り出す。中央区の白旗、南町2団地413戸を対象に、250戸程度で建て替える計画。千城台地区でも千城台第3団地を中心に検討を進めていく。13日に公表された「千葉市営住宅長寿命化・再整備計画」の改定案で明らかになった。
同市は、市営住宅の維持管理コスト縮減や現況と将来の需要を考慮した適切な更新を進めていくため、同計画を見直す方針だ。計画期間は32年度までの10年間とする。
長寿命化や再整備に関する基本方針を踏まえ、事業手法を判定した結果、改善37団地5565戸、集約建替2団地413戸、用途廃止3団地192戸、部分廃止4団地617戸。計画期間の事業費は約105億円を見込んでいる。
集約建替を実施するのは、中央区の白旗団地(15棟305戸)と南町団地(6棟108戸)の2団地。建替後の供給戸数は、基本構想や基本計画で検討していくが、国のストック推計プログラムや入居者の状況を踏まえ、250戸程度を想定しているという。
千城台の各団地は建替時期を迎えていないものの、再編の検討に時間がかかる大規模団地であるため、部分廃止する敷地などを活用し、千城台第3団地を中心に集約建替を検討していく。
市営団地の改善では、各種改修工事に加え、国のカーボンニュートラルの考え方を踏まえ、照明のLED化や再生可能エネルギーの導入などを検討する方針だ。
同市では、42団地6787戸の市営住宅を管理している。区別の内訳は、中央区7団地748戸、花見川区2団地98戸、稲毛区6団地706戸、若葉区13団地2716戸、緑区10団地1097戸、美浜区4団地1422戸となっている。
18年7月に改定した「千葉市営住宅長寿命化・再整備計画」に基づき、市営住宅の整備・改修を進めてきたが、社会情勢やストック状況の変化により、SDGsや省エネ・再生可能エネルギー導入、耐用年限を超過する耐火構造の住棟への対応などが求められている。