移動時間の扱い検討を 千葉県建設業協会が関東整備局と意見交換

[2023/11/10 千葉版]

 千葉県建設業協会(高橋順一会長)と、国土交通省関東地方整備局(藤巻浩之局長)を中心に、県土整備部や千葉市土木部も参加する、2023年度の意見交換会が9日、千葉市内で開かれた。協会側から役員ら18人、発注者側も同整備局からの21人を含む約30人が出席、移動時間の扱いや賃金アップに対する加点措置などについて意見を交わし、課題を点検した。

 冒頭、藤巻局長は、「国の補正予算が付き次第、力を合わせて国土強靭化に努めていく」と強調。「みなさんの意見を踏まえながら発注のあり方を見直し、良い形で来年4月の時間外労働の上限規制適用を迎えたい」とあいさつした。

 県土整備部の池口正晃部長は、「災害に対応できる力を維持してもらうことが大事」と述べ、担い手の確保に向けた取り組みを進め、週休二日制工事の適用や、適切な工期設定に努める考えを示した。

 高橋会長も、共通の課題として担い手確保に言及し、「建設業界だけでできることではなく、発注者のみなさんと共同で取り組むべき大きな課題」と応じ、「今日は細かい課題についても意見を交換させていただきたい」と結んだ。

 意見交換では協会側が、業務改善に向けた分業体制導入、働き方改革に対応した日作業量の見直し、施工パッケージ型となっている積算方法の見直し、賃金アップに対する加点措置の改善などを要望し、長時間かかる建設現場までの移動時間の扱いなどについて意見を求めた。

 関東地方整備局側は、賃金の加点措置について、「政府全体の取り組みではあるが、柔軟に対応できるように検討していきたい」など回答した。

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