2027年度に設計着手 日量402tの新焼却施設(松戸市)

[2023/11/7 千葉版]

 松戸市は11月6日、新焼却施設の環境影響評価方法書を公表した。高柳のクリーンセンター跡地に建て替えることを念頭に、環境アセスメント手続きを進める。1日当たりの処理能力は402t(134t×3炉)。2027年から実施設計に着手し、工場棟や計量棟を29年度から33年度の5カ年で建設する。環境影響評価方法書に関する説明会を、23日と24日の2日間、松戸・鎌ケ谷・柏の3市で開催する。

 新焼却施設の建設候補地は、20年3月に稼働停止した高柳のクリーンセンターの跡地約3万6000平方m。計画処理区域は、市全域。主に可燃ごみ、その他のプラスチックなどのごみ、日暮クリーンセンターとリサイクルセンターからの可燃残さ、災害廃棄物を処理する。

 土地利用計画をみると、既存の出入口を活かし、工場棟(建築面積約5500平方m)や管理棟(同約50平方m)を敷地北東部に、計量棟(同約200平方m)や洗車棟(同約100平方m)、倉庫(既存、同約2700平方m)を南西部に配置。水深5mの貯留型雨水流出抑制施設や特別高圧受変電設備を整備する。

 緑地に約1万4400平方m、構内道路に約6650平方m、駐車場に約4500平方mの面積を確保。多目的広場は、現在より狭くなるものの、広場駐車場やテニスコートは現行のまま残す。煙突高さは55m。

 ごみ処理方式は、焼却方式またはガス化溶融方式を基本に、新焼却施設処理方式等検討会で検討、24年度中に決定する。

 工場棟や煙突は、各建屋のデザインを統一するなど、周辺環境に調和した施設を計画する。

 ごみの処理に伴い発生する熱エネルギーは、発電や余熱利用で活用、周辺住民からの要望も参考にしながら外部の余熱利用施設での使用も検討する。

 設備機器、管理棟の照明や空調設備は、省エネルギー型の採用に努め、屋根と駐車場に太陽光発電設備を最大限導入する。

 新焼却施設の環境アセスメント業務は、八千代エンジニヤリングが担当している。履行期限は27年3月まで。

 高柳のクリーンセンターは2019年度に停止。1日当たりの処理能力は200t(100t×2基)。余熱は場内のほか、「クリーンセンター内スポーツ施設」のプールと老人福祉センターに供給していた。スポーツ施設のプールは、クリーンセンターの停止に伴い、利用を中止している。

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